インドで消息を絶った兄が残した「智慧の書」。不思議な力を放つその書に導かれ、隆は自らもインドへと旅立った…。ウパニシャッドからショーペンハウアー、そして現代へ。ムガル帝国の皇子や革命期フランスの学者が時空を超えて結実させた哲学の神髄に迫る、壮大な物語。『不滅の書』を改題。

という裏表紙での紹介だったんで,哲学書かなと思って読み始めたら,面白くなくしばらく積んでおいて,そろそろ今年も終わりに近づいたので,片付けようと思って読み始めたら,歴史書じゃん。
フランス革命時のお話では,画家のダヴィットが登場してきたのは,感激。
ただ,物語としては,歴史上の人物の話で,哲学書という感じではない。兄を捜しにインドに旅立った主人公は,仕事がうまくいかず,自分を抑えていたが,精神的に耐えられなかった。そんな彼の成長物語というか,このあたりは,少々,扱っている「智慧の書」とは不釣り合いかなという感じでした。