怪物と闘う者は、その中で自らも怪物にならないよう、気をつけなくてはならない。深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているー。
フリードリッヒ・ニーチェ
この言葉で、この本は始まります。
ずーと読んできましたが、この12巻が完結ということです。ネタバレではないですが、まだまだ続きそうな予感が。一方では、another files のシリーズがあり、こちらの最新刊は、まだ読んでません。
このanother filesシリーズは、本編とは別で、以前に起こった事件。
この完結を祝してというか、「心霊探偵八雲 complete files」というファンブックも出ていて、著者のインタビューとともに、短編も掲載されてます。こちらは目下、読んでるところ。
主人公の八雲は、赤い左目で死んだ人の霊が見えてしまう。ただ、それだけ。降霊するとか、霊とバトルするとかいという霊能力はない。霊の思いを聴き、事件を解決していく。八雲自身は、小さい頃、母親に殺されそうになったところを、後藤刑事に助けられたのだが、自分は生きていてはいけないという強い思いを持っている。そんな彼の前に現れたのが、幼い頃、自分のせいで双子の姉を亡くしたと思っている晴香。このラストでは、その晴香を殺そうとした七瀬美雪を追うのだが、その美雪に隠された過去とは・・・・ 八雲の父の雲海も交えてクライマックスに向かっていく。
NHKでもアニメ化されたんだけど、シーズン2とかいう感じで、やらないかな・・・
池の中に、墨汁を一滴垂らしただけでは水の色は変わらない。透明なままだ。しかし、毎日一滴ずつ落とし続ければ、やがて黒く染まっていく。