伊藤整訳 伊藤礼補訳
以前「ボヴァリー夫人」を読んだときに、同じように夫人が題名につく本ということで読んだ。現在いくつか訳が出てるので、どうせならということで裁判にもなった伊藤整訳の「チャタレイ夫人の恋人」にした。
現在なら、そんなにはと予想していたのだが、やはり表現としては、普通はそこまで記述するかと思える部分もあるので、当時としては問題になるんだろう・・・
このチャタレイ夫人は、恋の物語。相手の男性メラーズとの愛を貫く。このあたりはボヴァリー夫人のレオンとは異なり、メラーズもそれなりの男。ボヴァリー夫人では、物語の描写も、決して、そんなことは許さないぞという暗喩があちこちにあるのだけど、チャタレイ夫人は、そうでなく 解説にも書かれていたが、ロレンスが自然を探求し続けた詩人であるからかなと思う。