ラジオではお馴染みな小川洋子さんですが、僕が読んだのは「博士の愛した数式」だけだった。「人生を狂わす名著50」で紹介されてたので、読んでみました。
浮気をする夫から逃れるために、実家の別荘に隠れた主人公の瑠璃子。そこで出会ったのは、隣の家に住むチェンバロを作る新田さんと薫さん。新田さんは、ピアニストだったけど、突然人前では演奏できなくなってしまい、チェンバロ作りを始めた。薫は、婚約者を殺された女性で、教会の娘だった。
瑠璃子は、新田に次第にひかれていき、一夜を過ごす。しかし、薫と新田の二人の関係は、何かしらの精神的な結びつきがあり、新田も薫の前では、チェンバロを演奏することができる。瑠璃子は、薫に対して、対抗心を燃やすのだが、薫はまったく動じない・・・。最終的には、瑠璃子は去っていくのだが、こんな三角関係な様子を、切なくやさしく、時には感情むき出しに描いていく。
どちらかという女性にお薦めかな・・・