この本を読むために、オスカー・ワイルドの「サロメ」を読んだ。

この物語は、現代において、フランスの劇場から、オーブリー・ビアズリーの絵が発見されたことから始まる。サロメが持つ首はヨカナーンであるはずだけれども、包帯を巻いたどこかで見たような男の首。想像できると思うけど、ワイルドの首であろうと物語のエンディングから分かる。どうして?

ということで、マハさんのここから、一気に オーブリー・ビアズリーやオスカー・ワイルドの生きた時代に飛んでいく。

ただ、この物語は、ワイルドとダグラス と ビアズリーといった人物より、オーブリーの姉であるメイベル・ビアズリーの物語であるのかなと思う。

女優を目指すメイベルは、弟のビアズリーの成功を夢見る。ただ、弟と関係は、サロメとヨカナーンとの関係であるのかなと思う。メイベルは、サロメのヨカナーンに対するかのごとく、弟を愛するのだが(このメイベルとオーブリーの近親相姦的な関係は、「サロメ」の要素の一つ)、オーブリーはワイルドのことしか考えていない。そこで、弟を引き離すっために策略を謀る。落ちぶれたワイルドをただ一人の観客として、サロメの踊りを待った後、ワイルドに口づけをするメイベル。。。「サロメ」です

したがって、この物語の題名も「サロメ」

amazonのレビューにワイルドの「サロメ」と間違って買ってしまったというのがあったけど、