「バナナフィッシュにうってつけの日」は、題名から想像できない内容。シーモアの自殺の時。ミュリエルとの新婚旅行の最中。その動機は、やっぱりよく分かんない。短編集を含む、一連のサリンジャーの作品から読み取るしかないかな。読み取るより、感じ取る。
「小舟のほとりで」では、グラス家のブーブーと彼女の息子が登場。余韻の残る物語。
「エズミに捧ぐ」は、バディの話であり、サリンジャーの話。ノルマンディ上陸作戦。サリンジャー自身も参加している。
「テディ」は、訳者である野崎さんは成人するとバディになるのではと書いている。輪廻転生を含む、インド哲学。六歳の少年の物語。
ナイン・ストーリーズという題名のように、九つの短編集。出版社は題名を変えようとしたが、サリンジャー自身がこの題名以外の出版はないと言った本。