ラヴクラフト「ラヴクラフト全集2」

太古の昔、全宇宙を支配していたという邪悪な神々は絶えてしまったわけではない。再びこの世を掌中におさめる時がくるのをいまなお待ち受けているのだ。本書は、悪夢のようなクトゥルフ神話を生んだ鬼才ラヴクラフトの全集第2巻である。宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)にみちた暗黒世界への鍵というべき作品「クトゥルフの叫び声」そして「エーリッヒ・ツァンの音楽」魔神たちの秘密を知った青年を襲う恐るべき出来事を描いた、随一の長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を収録。

「クトゥルフの叫び声」で、やっとクトゥルフなるものが何かということが分かってきた。神話という言葉が使われてたので、霊的なものかと思ったら、宇宙の悪心。善神と悪神の戦い。人類登場以前に地球にやってきた悪神であり、ひそかに復活を目指し、その日に生き残るために、この邪神を祀る人々が今もいるという。
ラヴクラフトは、作家仲間にも呼びかけ、クトゥルフ神が登場する作品体系をつくりあげていく。