鮎川哲也賞を受賞した「午前零時のサンドリヨン」の続編。
ロートケプシェンとはドイツ語で、日本語に訳すと赤ずきんちゃんのこと。シェン(ヒェン)というのが、愛称で「ちゃん」みたいなもの。
主人公の須川君は高校1年生の男子。同じクラスのちょっと陰のある酉乃初に一目ぼれ。彼女はマジシャンだった。前作で須川君は告白したのだけど、受け入れてもらえたかどうかがわかんない。そんな中で、起こったイジメ事件。相沢さんの作品は、こういうのを扱った作品が多い。心理描写もあたってるかどうかは別にして、一つの考え方として、興味深いことが多い。僕みたいな年寄りが参考にすることもないのかもしれないけど・・・あーそうなんだ って感じ。もっとも、いくつになっても同じだよなって思ってる僕。この主人公のさえない須川君。もてないと自分で言いつつも、なぜか女の子の友達が多い。

でも、正直、この物語、なんかスムーズに読み進めることができなかった。なぜだろう。僕が年取ったということだろうか?ライトミステリ―としては、叙述トリック的なところがあり、読み返せばよく分かりそうだけど、そんな気力が起きなかった。

赤ずきんちゃんの物語、有名なのはグリム童話。その前のペロー版では、赤ずきんちゃんは狼に、おばあさんの肉を食べさせられてしまうという・・・もともとのドイツに伝わっている民話は、また違うそうだけどね。