いろいろな場面で紹介されてる本。やっと読むことができた。
ブレディみかこさんは、アイルランド人の夫と男の子とイギリスのブライトンに住む。息子が地元の元底辺公立中学校に入学後に出来事を綴ったもの。
単純に、レイシズム(人種差別主義)がいけないと大上段にかざしたものではなく、日常の中ではいろんな場面でいろんなことが起きる。人間だから、常に理想だけで生きれるものではないのだけど、理想に近づける必要もあるのだろう。
この本では、次のように書かれている。

シンパシーのほうはかわいそうな立場の人や問題を抱えた人、自分と似たような意見を持っている人々に対して人間が抱く感情のことだから、自分で努力をしなくとも自然に出て来る。だが、エンパシーは違う。自分と違う理念や信念を持つ人や、別にかわいそうだと思えない立場の人々が何を考えているのだろうと想像する力のことだ。シンパシーは感情的状態、エンパシーは知的作業とも言えるのかもしれない。

こんなことを教育しているイギリスはすごいと思う。だけど、それを行うことが必要な社会だということも言える。日本の学校でも、このように自分たちで考えるこっとができる子供を育てることが必要なのだろう

この本では、表紙の裏に オスカー・ワイルドの言葉が紹介してある。

老人はすべてえを信じる。
中年はすべてを疑う。
若者はすべてを知っている。
子どもはすべてにぶち当たる。

最後の行は、作者のみかこさんが付け加えた言葉