先に読んだ、河合祥一郎さんの「シェイクスピア」に、「メタシアター」という言
葉が出てきた。

劇中の中に劇中劇が組み込まれてたり、演じる意識が強く示されたりすることで、劇そのものの構造が登場人物の演技の意識に取り込まれる劇のこと。

この「窓の外を見てください」は、メタシアターのように、作品の中に作家が登場し、彼が作品を描いていくもの。そう言えば、今年の話題作だった森見登美彦さんの「熱帯」もそうだったかな・・・

作品は、いつものごとく片岡義男さんの雰囲気。。。お洒落だね。
そんな会話ができるようになりたい僕ですが、難しい。
また、描写がいい。

 ごく普通に判断して、彼女は美人だろう。たいしたことはないのだが、横顔や髪にほとんどいつも華やぎがあった。白い開襟シャツに黒のニットのヴェストを着るのは、彼女の得意な着こなしのひとつだ。髪を無造作にうしろに束ねていると、華やぎは際立った。この間取りのどこに彼女を置いても、彼女は邪魔にならない、と服部は思った。

モノトーンな彼女。そんな女性が似合う部屋。。。 いいなぁ