河合先生は東京大学の先生
シェイクスピアについての解説がよくわかる。
今、「七人のシェイクスピア」という漫画もあるが、一人という考え方。
シェイクスピアという人物の生い立ちや、その時代背景が分かりやすい。
また、シェイクピアに思想的な影響があったのは、ストア学派とか、そういった作品に及ぼしたこともよくわかる。
シェイクスピアの作品を読むときに、読み飛ばしていた言葉などにも意味があったことに気づかされる。

ただ、この本のストア学派などの影響のところを読んでいて思ったこと。
河合先生自身、シェイクスピアが、そうした思想に縛られていたわけではないことを述べられていた。そうだと思う。
哲学者というものは、その思想体系に縛られることが多いのかもしれない。作家というものは、そういったものから自由なのだろう。
シェイクスピア作品に限らず、作品を読む時に、僕らは自由でいいはずだということを何か改めて認識したよーな気がした。