二人の世界は一艘の帆船のようだった。二つの島がそれぞれ二人だとすると、その島の間で、時々帆船は風を失って停まった。その時クライドはグレディという島の岸を見ることができたけれど、すぐに霧のなかで見失った。

マンハッタンに住むグレディと ブルックリンに住むクライド
ひと夏の恋というくくりだけでは収まらな物語
カポーティの処女作にして生前、自分では発刊しなかった物語
日本語訳はイラストレーターの安西水丸さん
最初にあげたように、カポーティの表現は感覚的
それに安西さんは魅せられたのかな