里山と熊鈴と私(八幡平頂上→茶臼岳、そして拉麺「ハンサム侍」) | 里山と熊鈴と私

里山と熊鈴と私

朝寝坊と山を愛するあなたへ。日帰り、午後のゆるゆる登山。

 久しぶりの八幡平。昨日、パリ五輪で体操男子団体が金。ヨカッタヨカッタ。そのコーフン冷めやらぬ朝。

 

 とにかく、我が社には、何が何でも夏休みを5日間取るという、あまりにも厳格なルールがある。それによって、休み明けに残業を強いられることになっても。良いんだか、なんだか。

 

 そんなこんなで、東北の北へと向かう。松尾八幡平ICを出ると、圧倒的な田舎道。途中、自販機を2~3台、見かける。そして、夢のごとく現れたのが「八幡平市産地直売センター 松ちゃん市場」。

 これは助かる。へええ、お食事もできるんだね。

 

 と思ったら、その先に、もっと大きなビジターセンターがありました。その十字路を右に折れ、アスピーテラインに入る。

 

 なつかしい。昔、今は閉鎖されたプータロ村のコテージで、当時の仲間とワイワイ騒いだなあ。

 

 当時、「料理の鉄人」が流行っていて、2チームに分かれて、カレー料理対決!なんてやったなあ。遠い日々・・・。

 

 そんなこんなで、13:30、山頂に。わあ、駐車場は閑散。やたら「わ」ナンバーが多く、案の定、すれ違ったお客さんは全て、インバウンドの方であった。

 鏡沼、めがね沼と順当に見て歩く。

 だんだん、記憶がよみがえって来たぞ。雲が若干多め。まずまずのお天気。

 

 で、13:53、八幡平山頂(1,613m)に。

 深田久弥先生がおっしゃる通り、「八幡平の真価は、やはり高原逍遥にあるだろう」(「日本百名山」)というわけで、どれ、ポクポク茶臼岳まで逍遥してみましょう。

 ガマ沼、八幡沼を順当にめぐる。

 そして陵雲荘を過ぎてしばし行けば、まっすぐな木道。

 うーん。なんだか涙がこぼれそう。ヘンリー・マンシーニの「Two For The Road」なんかが頭の中を流れます。

 

 池塘に芽吹く水草も力強く。

 いー、旅だなあ。えいっ、と、背伸びしながら木道を行く。

 14:24、源太森(1,595m)到着。大汗をかいた、白人男性と、そのガイドと思しき女性とすれ違う。ふーむ、雲がちではあったけれど、なかなか気分の良いところである。

 この先、黒谷地湿原へは、おなじみの登山道、という感じになる。しっかりした靴を履くことをお勧めします。

 どんどん下っていく。結局、この先、誰にも会わず。

 ん?排泄物のにおいがする。用心のため熊鈴を出し、周囲の草を打ち鳴らしながら進む。

 

 14:54、黒谷地湿原(1,446m)に。立派な休憩場所がある。

 あらま。ガスっちゃったなあ。ここから茶臼岳までは1.6kmとのこと。

 

 再び、緩い上り坂。石がゴロゴロする道をずんずん登る。

 15:23、茶臼山荘着。

 ちょっと中を覗く。なかなか、キレイ。

 で、そこから200mも登れば、15:28、茶臼岳頂上(1,578m)。

 あんれま。まっちろ。

 

 本当は、ここから岩手山、秋田駒などなど、東北の名山が見えるはずなんだけれど。

 ま、こんなこともあるかなと。

 

 眼下のたおやかな池が霧間にちらっと見えたことに満足し、下山を始めるのでした。

 途中、黒谷地湿原を左に折れる。この辺りは木道の痛みが目立つ。

 ブルーベリーかな、と思ったら、サンカヨウの実だそうです。

 タチギボウシ、ですか?

 水場があった。「熊の泉」とのこと。熊さん、御馳走になりますね。あ、顔は出さなくていいですからね!

 冷たくて美味。

 

 そんなこんなで、無理やり、夏季休暇の1日目を消化。

 ありがとう、八幡平さん。

 アスピーテラインを秋田側に下り、夕食はたまたま通りかかった鹿角市の「極上拉麺 ハンサム侍」さんへ。二郎系なのかな?

 「並」でなくて、「小」にすればよかったかな・・・、というボリューム感。

 それにしても、なぜ「ハンサム」で「侍」?

 

 お店の方は、さぞかしグイグイ来る(個人的に苦手な)タイプかと思ったら、非常に穏やかで、「あっ。券売機、一万円使えないんです・・・すいません」って感じの方であった。

 

 個人的には、この店名から、かつて山形のライブハウスのイベントでご一緒させていただいた「ハンサム兄弟」さんの豪快さを思い出し。懐かしい思いに浸りながら、かつ、近年にないくらい重くなったお腹をなでさすりながら、眠りに着くのでした。

(2024.8.1)