2022年5月に一人で廻った山梨の温泉一泊二日話、始めます。
この時期あたりは実家仕舞いで頻繁に関東と関西を往復していた頃。
関東の自宅へ戻る際に山梨で1泊しつつの湯巡り話。
早朝に兵庫を出発してまず向かったのは南巨摩郡にある奥山温泉。
新東名高速の新清水JCTから中部横断自動車道へ入り、富沢ICより福士川沿いに約30分ほど山奥に入ったところにある。
11時前に到着。
かなりの山奥なのだが、それなりに開けていた。
平成に入ってからの営業とのことで歴史がある温泉地ではないが、キャンプ場もあってそれなりの安定した人気があるようだ。
営業時間は10時~17時なのでオープンアタックには全然間に合わなかったが、のんびりとした立地なのでゆっくり寛げそう。
なお軽く食事もとったりして写真が多くなったので、<前編>と<後編>に分けてお送りする。
奥山温泉 <前編>
木のぬくもりを感じる建物で、入口脇には休憩所があった。
それでは建物の中へ。
こちらは週末、金土日に限って2食付きで宿泊もできる。
立寄り入浴料は900円とちょい高め。
町内の人は500円なのでその差は大きい。観光より福祉的な目的の施設なのか。
館内もウッディな雰囲気でとても落ち着く。
キャンプ場隣接のためか、売店にはキャンプグッズが多数売られていた。
その辺は横目に浴場へ。
男女それぞれの浴場は1週間ごとに入れ替わるらしい。
脱衣所は清潔感があり、十分に広かった。
浴室への入口にお湯の温度に関する貼り紙があった。
後ほど詳しくみていくが、加温して調節というのは寒い時期に限るようで、訪れた5月では非加熱状態で使用されていた。
建物の入口から想像していたよりもずっと広い浴場。
2面にある大きな窓で開放感もあり、5月の心地よい風も入ってきていた。
浴槽は大小2つが一応敷居で区切られているが、真ん中に湯口があって湯の行き来もある。
どちらの浴槽もデフォでブクブクやジェットがあるのが個人的にはやや残念。
洗い場は2面。
カランとシャワーから源泉は出ないが、アルカリ性の沢水を使用しているとのこと。
それでは源泉のお話。
無色透明な湯は源泉名がそのまま「奥山温泉」。
源泉温度42.4度、pH9.9のアルカリ性単純硫黄温泉。
なかなかに高いアルカリ性。総硫黄は約4.1mgぐらい。
成分総計は0.1311g/kg。
動力揚湯で218.1リットル/分の湧出量。
ブクブクしているが、この源泉をかけ流しにて使用している。
このブクブク装置あたりでごくわずかに消毒の塩素臭を感じたが、他の部分では塩素臭は感じられず。
冬期は加温されるようだが、5月だったので完全かけ流しで使用したものと思われる。
オーバーフローの内、多くは床ではなく浴槽奥の溝より排湯孔に導かれていた。
台形の広い方の浴槽。
こちらも同じく完全かけ流し。
浴槽の温度は設置されている温度計によると40.5度ぐらいでほぼ入口の表記通り。
先述したように、デフォでジェットがあるのが個人的にはやっぱり邪魔(^^;
こういう後付け装置はせめてどちらか片方の浴槽にしてもらいたいと思った。
メインの湯口はそれぞれの浴槽の境部分にある。
湯口でごく淡い硫黄臭があった。
淡いタマゴ味とゴム味が混ざった感じで甘味もあった。
湯口での温度はほぼ源泉温度通りに感じられた。
この広い浴槽、循環なしでこの湯口のこの投入だけだとさすがに温度が下がるであろうから、別に浴槽内投入があった。
この写真↑ではなんだか分かりませんねぇ(^^;
しっかりとしたツルスベ感があった。
浴槽の壁にもかなりぬめりを感じた。
内湯部分にはほかにサウナと水風呂もあり。
サウナは未使用。
水風呂はしっかりかけ流し。
メイン浴槽の温度があまり高くないので、水風呂はチェックぐらいで今回あまり入らなかった。
<後編>では露天風呂と食堂で食べたもののお話を。
露天風呂のところで源泉の成分の特徴などにも触れる予定。
奥山温泉
山梨県南巨摩郡南部町福士26842
0556-66-3366
入浴料 900円 (町内の人は500円)
10時~17時(最終受付16時)
定休日:火曜日(祝祭日の場合は翌日)・年末年始
<源泉名:奥山温泉>
アルカリ性単純硫黄温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
42.4度
pH9.9
成分総計 0.1311g/kg
218.1リットル/分(動力揚湯)
無色透明
淡タマゴ臭あり
淡タマゴ味、淡ゴム味、甘味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
完全かけ流し(冬期は加温かけ流し)
2022年5月入湯
※数値はH30の分析書より