今、大神島を語る | 気まぐれ備忘ログ「ジジイ放談」 

今、大神島を語る



12月10日(土)に沖縄県立博物館にて開催された
しまくとぅばプロジェクト 上映会+シンポジウム
「大神島からみる小さなシマの文化とことば」
を見学に行きました。

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ちょうど、那覇滞在で、会場には大神島出身の方々でかなりの満席。

比嘉豊光先生(写真家)の「大神くとぅば(ウカンフツ)の風景」を上映後。

下地恵子氏(「のーがらやー」メンバー)を進行役に
狩俣繁久先生(琉球大学・言語学)赤嶺政信(琉球大学・民俗学)先生
大城肇先生(琉球大学・経済学)のパネルディスカッション

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比嘉豊光先生の映像からも感じたのですが
通い始めた頃からの映像を時間を追って再生する形の映像で
冒頭ではかなり島の方々からアウェーな印象を受けた様子が
カメラワークにも現れていたように思いました。

しかし後半は、カメラを据えて、じっくりとインタビュー形式で収録しており
島の人たちに馴染んだ印象を感じる流れでした、
満足行く映像に収めるまで二年ぐらいかかったということです。



「ウカンフツ」(「大神の言葉」の意味)の特徴

大神島の言葉はKakami(鏡)など子音発音が多い
大変言語学上珍しい言語だそうで、b、d、gの発音が無いとか・・・。
M(ン~:さつまいも)とかMks(ンクス:道)
とか子音から始まる子音のみの単語もあります。


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辞書、文法書、テキストいずれもないという意味で
希少言語以上に絶滅危惧言語であると言えます。

過疎化と共に言語が消滅する。
確かに芸能などと異なり言葉はコミュニケーションのためのものであり、
本土でも「ら」抜けことばとか変化したり、使わなくなっていく言葉も沢山ありますが
やはり言語そのもの消滅は残念なこと

でも言葉は分からなくても、ゆんたくなどの雰囲気だけは分かるのが何となく不思議です。
もっとも、日本人も洋楽聞きますが殆どが歌詞まで理解していないのと似ていますね?w

今回は希少言語としてのシンポジウムでしたが
テロップの解説が一切無いことに最初は戸惑いましたが
会場に多くの島の出身者の方々おいでのことを考え、また
我々のようなよそ者に対しての集まりではないことを考えれば至極当然という事かもしれません。

神の島として、ウガヤンという秘祭など秘匿性が先行していますが、
インタビューからはゆんたくで大笑いする人たちとか
カーキダコというタコのおつまみを囲んでの楽しげな島の生活が垣間見れ、親近感を感じました。

島に人格はあるか、判りませんが、あるとすればシャイな島という印象でしょうか?
どこの島も多少はそういう側面はありますが・・・。




しかしながら、最後のほうで、過疎化、無人化に対しては
観光化も視野に・・・というお話もあり。

島外者、よそ者としてのアプローチも難しいところですが。

訪問は嬉しいけど、ツアーで来られても困るけどという印象。
何れにしても、島民26名ほどの島。
我々も人様のお庭を拝見するような心遣いは必要でしょうね・・・と、感じた次第。

これからも、そっと訪問したいと思います。



因みにMixiで「大神島」コミュニティは私が前管理人から引継ぎ
管理人をさせて頂いております(承認制です)

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