「阿近!!」


 十二番隊の研究室に飛び込んだら。
 ビックリしてる阿近と、研究員の顔。
 あら、本当に女性ばかり五人も部下が居る。

 この研究室は阿近の直轄だっけ。
 何だか皆さん巨乳なんだけど。
 阿近の趣味?

 いやいや、今はそれよりも。
 飴の効果よ!!


「……お、奥方様……?」


 うっさいっっ!
 もしかしたら、もうそうじゃなくなるのよっ!


「阿近……あの飴、半分でも効果はあるの……?」

「え?あ、はい、勿論……持続時間は半減するでしょうけど」


 じゃあ、やっぱり……。


「人によって、効き目がないなんて、ないのよね……」

「うちの自信作ですから……なぁ?」


 阿近は、中央の機械の前に。
 座ってる女性研究員に声を掛けた。
 あ、知ってる。
 確か、うちの席官も隊士も。
 親のように慕ってる人だ。
 親って言うほどの歳にも見えないけど。
 あたし達は見た目で歳は解らないものね。


「よほど精神力が鍛えられている方は……飴が半分だったなら可能性はありますが……」


 控え目に、彼女は言って。
 他の女性研究員も一様に頷いた。


「よほどってどれくらい?例えば総隊長とか?」

「ああ……総隊長なら、可能性は高いです!何しろ鉄の理性をお持ちの方でしたから」


 中央に居た研究員のすぐ横の。
 元気一杯の研究員が笑顔で言った。
 この子、会った事がある。

 あたしが四番隊に怪我して運ばれた時。
 入院してた。
 理由は妄想が激しくて。
 身体に負担がかかり過ぎると聞いたけど。
 今は元気そう。
 良かったわね…って、そうじゃなくて!!


「鉄の理性って何?」


 隊長にそんなものがあったの?
 過去形って事はもうないの?


「こちらをご覧下さい。最新の統計データです」


 神楽みたいに燃える赤い髪をした研究員が。
 機械を操作して、データを見せてくれた。


「……こんなの計ってどうすんの?」


 見せてくれたデータは。
 男性死神の理性度数で。
 断トツ一位は隊長だった。

 二位がギン?
 あからさまに信憑性が薄そうなんだけど……。

 でもギン以下は皆が100%割合なのに。
 隊長だけ4000%を超えてる。
 スッゴク嘘くさい。
 このデータ。


「総隊長を基準に他の方の統計を出すと、皆様1%を切ってしまわれるので、総隊長だけは値が極端に異なりますが、正確なデータです」


 本当なのって訝しんでるあたしに。
 その隣の研究員が教えてくれた。
 行動力のありそうな良い目をしてる。


「どうぞ」


 脇から琥珀色の飲み物を、差し出してくれたのは。
 五人目の研究員。
 躊躇してると。
 ニッコリ微笑んだ。


「この研究室の飲み物は十二番隊の息はかかってません。普通の烏龍茶です。現世で調達して来てる物ですが、美味しいですよ」


 ここの研究員は皆が烏龍茶好きでと、微笑んでる。
 まだ躊躇いはあったけど。
 信用出来る気がして飲んだ。

 しっかり冷えていて。
 美味しい。

 阿近も受け取って、普通に飲んだ。
 十二番隊にもまともな機関はあるらしい。


「総隊長は飴を食べられましたか?」


 中央の研究員が聞いて来る。


「いえ……食べたのはあたしなの」

「女性には効果は出ませんが……そうですね、総隊長なら、丸ごと一つ食されても平気かも知れませんね」


 カタカタとすごいスピードで機械を操作して。
 新たに計算したデータを見て、教えてくれた。

 その言葉に、ホッと安心を貰う。
 隊長の鉄の理性って俄かには信じられないけど。

 確かに精神力は並じゃない。
 そうじゃなきゃ、総隊長は務まらないし。


「納得したか……」

「うぉおぅっっ」


 持ってた烏龍茶を零しそうなくらい飛び上がった。
 阿近は零したし。


「隊長……」


 汗だくで、肩で息してる姿が。
 振り返った視線の先にあった。







 続
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 妙な話に…f^_^;
 十二番隊の女性研究員は内輪ネタです。
 すみません。orz

 解らない方のほうが多いとは思いますが、
 話に支障はないですので、オリキャラとして、お読み下さいませ(>_<)