肥後守傳感応録〜左様〜 | 熊本城おもてなし武将隊武録ー雲外蒼天ー

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三月五日
此度も清正一代記を書する。

熊本城で会おう武士の魂2023

終演と相成った!

参戦せし皆々よ、楽しめたであろうか?

熊本城に触れ、感じてもらえるものがあったなら、それ以上に幸せな事は御座らん。

悔いのない最期の演舞。

して、儂の希望で官兵衛様と共に断髪式も行わせてもろうた。

何のために生まれ、何をして生きるのか?

此れは誰しも一度は考えた事があるのではなかろうか。

では、我等は何の為に生きているのか?

生きるとは辛き事。

今の日の本は血を流す戦の世ではないが、皆々は其々の戦場で戦っておる。

一人孤独に耐え戦っておる者もおる。

日々生きていれば、人には言えぬ悩み、辛い過去もあるじゃろう。

然れど、確実に生きている事に意味は御座る。

其れに気付くのは、もしかしたら死ぬ時かも知れぬ。

けれど、確実に意味があって我々は生き、そしてこうして出会った。

もし、辛い事があれば武将や姫、忍達に会いに行け。

きっと生きている意味や、生きる糧を与えてくれるであろう。

此の催しは魂と書いてチカラと呼んである。

なぜ魂をチカラと呼んでおるのか?

此れには大いなる意味が御座る。

現世を生きる皆々にも武士の魂は宿っておる。

其れを再び呼び覚ます為に執り行って参った。

其の魂はやがて、大きなチカラに成る。

儂にとっては大事な事、然れど他者にとってはそうでもない事はしばしば。

これは致し方のない事。

然れど、其れがもし自分ごとの様に思えたら、其れ以上に素晴らしい事は御座らん。

其れこそが、おもてなしの心。

儂は400年前、志半ばで此の世を去った。

それから再び蘇り、現世を約10年半生きて参ったが、儂には400年前、戦国の世から変わらない大きな目標がある。



『後の世の為』



熊本城の復旧も皆々のお陰で日々進んでおる。

が、復旧には未だ未だ時を要する。

当初の復旧計画は2037年に完了する予定じゃった。

然れど、昨年工期が15年遅れる事が発表され、2052年になるとの見通しと相成った。

此れもまた、更に遅れる事になるやも知れぬ。

そうならぬ様、熊本城に触れる機会を作り、関心を持ってもらう必要がある。

熊本城を城跡にはしたくはない。

後の世に残す為には、皆々の魂(チカラ)が必要。

其々の心の奥底に眠りし武士の魂を燃やすのじゃ!

波瀾万丈の誠に佳き人生であった!!

最期に一つ、お願いがある。

熊本城と熊本城おもてなし武将隊の事が心配じゃ。

皆々で支えて欲しい。



熱き想いを此の胸に。

さようならば。

披見、大儀であった。



◎加藤肥後守清正