親知らずの抜歯のこと。 | 熊谷光紗のKotori Radio

親知らずの抜歯のこと。

こんばんは くまがいみさです。

 

子宮頸がんの異形成の手術のことがまだ全然途中なんですが、

先日親知らずを抜歯しまして。

どうしてもそのことを残しておきたくて。

がんばったねわたし!!とここに称えたくて。

そして、私と同じように、親知らずの抜歯手術を控えていて不安になっている人のもとにも届けばいいなと。

そんな想いで書き残します。

 

私は中学から虫歯ひとつないのが自慢なのですが

左下の歯が硬いものを噛むと痛む。というのが数年前からありまして

近所の歯医者さん(優しいおじいちゃん)にみてもらっても、レントゲンをとっても

「やはり虫歯はないねぇ。」とのことで。

 

「考えられるとしたら、この、親知らずかな。」と。

 

私の下の歯の親知らずは両サイドともに水平、つまり生えている歯とは垂直にまっすぐ埋まっていて

全く見えもしない状態であると。

 

これを抜くとしたら

 

「切って開いて砕いて、ってことになるからここではできないんですよねぇ。」

 

うへえええええええー!!!

 

もう聞いているだけで耳を塞ぎたくなる。

 

その様子をみて先生は

 

「今すぐじゃなくても、決意が固まったらいつでも紹介状書きますので来てください。」と。

 

むり。わたしにはむりだ。

 

ワクチン一本刺してもらうだけでさえ、妊婦健診の採血でさえ、

いちいちベッドに寝かしてもらわないとできないようなビビリなもんで。

 

歯茎を切って開いてなんちゃらかんちゃら・・・なんて絶対むり!!

 

反対の歯を使えば食べられるんだから、今はいいや。

 

としばらく放おっておいたのですが、しばらくしたらまさかの右下の歯も硬いものを噛むと痛むように・・・!!

 

これじゃあ、食べ放題行ったって満足に食べられやしないよ・・・。

これはもう行くしかない。

 

食い意地に負け、決意を固めて歯医者さんへ行きました。

 

紹介状を書いてもらい、いざ。と思ったその頃。

 

子宮頸がんの異形成の手術の話が勃発。

 

歯は命にかかわらないけど、子宮頸がんは・・・今は子宮が優先じゃ!

 

と思い、せっかく紹介状を書いてもらっていたのにまたしばらく寝かせておくことに・・・。

 

そして子宮頸がんの手術後、ようやく大学病院へ。

 

そこでも、

 

「切って開いて砕いて・・・」の説明をされる。

 

ついでに

 

「2,3日後にバンバンに腫れてきます。」とも。

 

やっぱ、やめたい。

 

そう頭をよぎったけど、ここまできたらやるしかない。と。

 

スケジュールが合わずに、結局その日から3ヶ月以上後の3月に決まった。

 

むしろ、全然よかった。

 

わたしには、それくらいないと、心の準備ができません状態。

 

手術までの3ヶ月間。何度も「やっぱりやめようかな。」がよぎった。

 

母に「やっぱやめようかなー。」と電話で話した時に

 

「ぜっっっっったい辞めちゃだめ!今抜いちゃいなさいよ。お母さんも抜いたけど、今の技術はすごいんだから!大丈夫だから!!」と背中を押され・・・なんとか当日までこぎつける。

 

そして。当日。

 

病院へ向かう途中でドラッグストアで、介護用のコーナーにあったおかゆやら、ウィダーインゼリーやら、豆腐やら、ポタージュスープやら、とにかく柔らかいものを買い込んで、いざ、出陣。

 

病院の椅子に座ると、震えてきた。

 

比喩じゃなくて、ほんとうに、ひとって怖いと震えるのね!!

 

出産の痛みとかより100倍こっちの方が怖い。

 

まずは麻酔。何回か刺される。

 

これがすごい変な感じして「ひえー!!」ってかんじだったけど、なんとかクリア。

 

それからそのまま数分間待機。

 

その間も怖くて震えている私。

 

「すごい緊張してます・・・。」と先生に告げると

「この麻酔ってちょっとドキドキする作用もあるからそのせいもあるかもしれませんね。」と。

 

「その前からドキドキどころじゃなくブルブルしてます。」とは言えやしないよ・・・。

 

そして、いよいよ手術が始まります。

 

まったく感覚はないけど、「ああ、今、切ってる。」というのが分かってしまった。

感覚はないのに。なぜだろう。うっすら見えた先生の手の動きかなあ。

 

それから、ぎーん!とか、ぎゃーーん!!とか、ぐいっぐいっとか

顎が外れそうになるくらいの工事が始まった。

 

「こんな感じなんですー、工事っぽいんですよ~。思っていたのと違いましたよねー?」と先生。

 

いや、でも覚悟はしていた。

想像の範囲を超えていない賑やかさ。

 

必死で違うことを考えようとしてなんとか耐えて乗り切った。

 

そう、乗り切ったのだ!!

 

途中から、悟りを開いたかのように、先生への感謝の気持ちでいっぱいになり

「先生、すごい。先生、ありがとう!!」と心のなかで唱えていた。

 

ほんとうに、すごいとおもう。

 

わたしなんて、自分の傷口すらみることができないのに、

切って、開いて砕いて・・・の作業をしてくれるなんて!!!

 

ほんとうに、ありがとう!!!!!

 

と、こころから、心の中でおもった。

 

そして、無事抜歯は終わり。

 

「歯、持って帰りますか?」といわれ、一瞬戸惑ったけど、

丁寧に包んで袋に入れてもたせてくれた。

 

そして、「ありがとうございました。」と感謝を伝え、病院を出た。

 

そこからがまた腫れたりなんなりなんだけど。

ひとまず、わたし、親知らずを抜く、という大人の階段登りました。

 

私ができたんだから、誰だって大丈夫!

 

今、親知らずの手術に怯えているあなたも(私以上に怯えている人はいないでしょうが・・・)

いってらっしゃい!!ファイト!!