中国による「南京大虐殺」資料のユネスコ記憶遺産登録に抗議する

2015.10.10


幸福実現党

 このたび、中国が昨年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に登録申請した「南京大虐殺」と「慰安婦」に関する資料が審査され、「慰安婦」資料の登録は見送られたものの、「南京大虐殺」資料の登録が決定しました。虚構の歴史を後世に事実として伝えることになりかねず、断じて容認できません。

 中国がユネスコを反日宣伝の場として政治利用するなか、わが党は登録阻止に力を尽くしてまいりました。本年4月には、全国から寄せられた19万筆以上もの反対署名を安倍晋三首相宛てに提出し、政府に万全の対応を求めたほか、これまで4回にわたって反論文書を作成し、延べ100名を超える国内外の有識者の賛同を得て、パリのユネスコ記憶遺産事務局に申し入れを行ってきました。

 こうした働きかけが奏功してか、「慰安婦」資料の登録が見送られたことを是としますが、「南京」資料の登録を認めたユネスコの不見識は看過できません。反論文書で指摘してきたように、中国の申請内容は真正性を欠いており、歴史の捏造にほかなりません(※)。このたびのユネスコの決定は、中国の反日宣伝に加担したとの誹りは免れず、「人の心の中に平和のとりでを築かねばならない」と謳うユネスコ憲章の理念にも反しています。ユネスコに対して登録の撤回を求めるものです。

 登録撤回に向け、日本政府には、ユネスコに対して分担金などの拠出停止も辞さない強い姿勢で臨むよう要請します。「慰安婦」資料の次回登録を目指し、今後、中韓などが共同戦線を張るとの情報もみられますが、戦後70年を経て、わが国の名誉回復のために、政官民の連携強化によるオールジャパンでの取り組みを呼びかけるものです。

 なお、歴史認識を巡って近隣国による反日攻勢に正当性を与え、わが国を守勢に立たせているのが、自虐史観に基づく河野・村山両談話の存在です。先の「戦後70年談話」で安倍晋三首相が両談話の歴史認識を踏襲した以上、わが党こそが、両談話の白紙撤回はもとより、日本の誇りを取り戻す旗手たらんとする決意です。

※『ザ・リバティ』2015年5、6、8、11月号(幸福の科学出版)を参照