F1日本GP | こんな視点もいいじゃない。

F1日本GP

10月9日(日) 鈴鹿の天気は晴れ。


14時。国歌「君が代」を歌うために袴姿でEXILEが登場。ってそれはちょっとどうだろう・・・。

というか、ずっと「君が代のためにEXILEってどーなん?ボーカルチームはいいけど、

ダンサーチームはどうするん?もしや・・・君が代を踊れるようにアレンジ??」

などといらん心配をしておりましたが、やはりそんなことはありませんでした。残念!




5番手グリッドからスタートした琢磨選手は、第1コーナーでいきなりでかいコースオフ。





「あーーーーー!もーーーーーーぉ!!!」





いきなりなんですもの。そりゃ叫びますさ。叫びますとも!

ほんっと頑張ってくれ!琢磨!!

来期、日本人F1パイロットがいなくなるなんて嫌だよー!


と、しょっぱなからテレビの前で騒がしい私。



・・・本当は鈴鹿へ行こうかと企んでいました。ギリギリまで。

そのために、3連休の前後に夏休みをぶつけたり、宿やルートを調べたり。

しかし、やはり「あ、それいーじゃん!」とふと思い立ったくらいでチケットが取れる程

世の中は、というか、F1人気は甘くはありません。

しかし今年は日本初、F1地上波初生中継!

なーんだ。お茶の間が一番の指定席じゃん。

というわけで、お菓子片手にテレビの前のソファに寝そべって

午後2時を待ち遠しくダラダラと過ごしていたワケですが・・・。


そのダラダラも、この第1コーナーの琢磨のコースオフ+バリチェロの突っ込みで

パーです、パー。

その後約2時間、テレビの前で床をバンバン叩きながら正座です、正座。



一時は17位まで順位を下げた琢磨。

その後、じわじわと順位を上げていく最中で、今度はトヨタのトゥルーリと接触し

トゥルーリがリタイア。

解説の右京が一言。「あー、なんて悲しい接触なんだ・・・」

トヨタもホンダも母国GP。それを考えたら確かに悲しいクラッシュ。

でも、悲しいとかよりも、「おいおい琢磨、大丈夫かよ・・・」と思わずにはいられない。

今期、琢磨のクラッシュによって相手をリタイアに追い込むというケースが本当に多い。

結果、バリチェロからは「彼はアマチュア」と言われ、皇帝シューマッハからは

ヘルメットの上から「パコン」と頭をはたかれるという屈辱を受けた琢磨。

相手に危害を加える=プロのF1ドライバーとして未熟である、という見方をされ、

来期、本当にF1ドライバーとしていられることが出来ないんじゃないだろうかと

一瞬絶望した、そんな瞬間だった。


そしてそれとは対極だったのが、今期王者となったアロンソと、

そしてそのアロンソとギリギリまでトップ争いをおこなったライコネン。

中盤、皇帝シューマッハをオーバーテイクするシーンはほんとすごかった。

シューマッハが好きなあたしとしては、そりゃショックな光景だったよ!

あのシューマッハがガンガン抜かされていく。アロンソに至っては2度も。

でも、誰がどう見ても、車の性能が違い過ぎる。フェラーリが遅過ぎる。

有り得ない光景にただただ「すごいーー・・・」しか言葉が出なかった。



5位でスタートし、13位でレースを終えた琢磨。

片や、17位でスタートし、優勝してしまったライコネンや、

14位でスタートし、途中ゴタゴタがあって、わざと自分より遅い選手を先行かせたのに

3位でフィニッシュしたアロンソ。

車の差はある。すごい、ある。

でも「なんだこれ!」と思わずにはいられない結果で鈴鹿は幕を閉じた。


レース終了後、琢磨のこの試合の成績が抹消された。

原因は、トゥルーリとの接触&クラッシュ。

しかし、この接触は「トゥルーリが悪い!」と言い出す人が現れた。

琢磨が「いける!」と思って攻めていた。それには行けるだけのスペースもきちんとあった。

にも関わらず、あえてそれをブロッキングするような操作をトゥルーリが行ったと、

その瞬間の画像まで用意しての証言。

それを考えると、アロンソやライコネンに抜かれた時のシューマッハは確かに紳士だった。

勝負の真っ最中なんだし、みんな絶対に抜かれたくないと思うよ!

そして、前にいる車は1台でも抜かしたいと思ってレースに臨んでると思うよ。

でも基本は、常人が想像もし得ないくらいのスピードと重力と危険が

常に背中にべっとりとくっついてる世界。

自分の身にも、相手の身にも、何かあってはいけない。

それを守れなければこのスポーツはしてはいけないと、この2件の出来事を比較して改めて思った。


いろいろ思ったり、文句も言ったり、すっきりしないこともあったりした日本GPだったけれど、

でも、今期GPの中ではダントツにいいレースだったと思った。

鈴鹿はオーバーテイクが難しいといろんなエライ人が言ってる中で、

これだけのオーバーテイクが行われ、それを目の当たりに出来た人達は

本当にラッキーだったと思う。正直、おもしろかったしね。


さぁ、あと1戦。上海GP。

これが終わったら、今年のF1も全部終了です。

皇帝の来期のご予定は?そして、琢磨の行く末は?

フェラーリのことだけで頭がいっぱいだったはずなのに、

ここまで琢磨の順位に一喜一憂したり、来期シートが気になったりと

まぁこれも一つのナショナリズムかなー、と思っています。



追伸:

フ○テレビ。生中継ありがとう。

しかし、あのCMの多さはどうにかならんものか・・・。