「これ…」

まもなく12月になる、

クリスマスの時期によく見る観葉植物だ。

「いよいよ来週ですね」

蓮人がガッツポーズをした。

「試合見に行きます!

レッドタイガーの勝利、この目に焼きつけます」

「……」

「あ、もう帰りますね。

すみません、なんか待ち伏せなんかして、

俺気持ち悪いですよね」

アタシが何も言わないので怒っているのだと思ったらしい。

泣きそうな顔をしながらも差し入れと紙袋をアタシに押しつけてくる。

「ひ、日奈子さん、応援してます、から」

そう言ってぺこりと頭を下げ、去ろうとした背中に、

「待って!」

アタシの声に蓮人は立ち止まり、そうっと顔だけ振り返った。

 

そのしぐさ、やっぱりコタローに似てる。

 

「蓮人」

いきなり呼び捨てかよアタシ。

「は、ははは、はいっ!」

「上がんな」

「え…」

アタシは蓮人を見ず、差し入れを覗きながら言う。

「これちょっと多すぎる。

夜一人でこんなに食べられないよ、一緒に食べよ?」

頬が熱くなるのを感じていた。