クマゲロのブログ(熊谷宏)

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田舎の歯科医師が個人の立場で徒然に呟いています。

その2は入学試験についてです。

「定員の充足率」と「入試競争倍率(合格者/受験者)」について調べてみました。

国立大学の定員充足率は基本100%、入試競争倍率もあまり変化がないので、私立大学のデータを示します。
   定員充足率 入試競争倍率
R7  91.7%    2.09倍
R6  84.0%    1.95倍
R5  86.4%    1.8倍
R4  83.8%    1.86倍
R3  85.9%    1.90倍
R2  94.1%    2.16倍
H31  94.8%    2.45倍
H30  91.9%     2.36倍
H29  92.4%     2.65倍
H28  97.4%     2.16倍

これをみると、歯学部人気の底辺は、R3,4,5年あたりになるのでしょうが、3人の子供の受験を経験した感覚で言えば、偏差値レベルでは、10年以上前から、ほぼ現在のような厳しい状況であったと思います。

韓流次女に、
「お父さんの医科歯科歯学部って、川崎医大より偏差値低いんだね」
と言われて、
「この世から消えてなくなりたい」
と思ったのはもう10年位前ですから。。。笑。

データに戻ると、例えばR4年は、17の私立大学のうち定員を満たしていないのが12校、最も低い充足率は35.4%。
入試競争倍率は、2倍未満が13校。最も低い倍率は1.07倍。

レベルの低い学生が入学していることを問題にするのは簡単ですが、私はそういった学生と歯科医師予備校講師として長く接してきましたが、彼らを責めたり馬鹿にしたりする気に一切なりません。

強いて言うなら、責められるのは、経営を重視してそういう学生に合格判定をする大学でしょう。

そして、機会があったらまた述べますが、留年を繰り返さし、授業料を採るだけ採って、最後は放校でサヨナラさせると分かっている大学の罪は大きいと思います。

中には、学生を、①国家試験に合格するための人(特待生) ②大学経営のために学費を払い続ける人 にはっきりと分けて考えているとしか思えない大学もあります。

そして、放校とした学生を大学間でキャッチボールしたり。。。。

そんなことより、ここでは、現在のような状況になった長期的背景に心を寄せてみます。

私が考える長期的背景は以下のとおりです。

(1)需給面
①昭和の時代の無計画な歯科大学乱造・定員を遥かにオーバーする学生採用
②それに伴う歯科医師過剰
③文科大臣と厚労大臣の合意を背景にした歯科医師国家試験合格者数の調整
④入学しても歯科医師になれない現状で歯学部進学への躊躇

(2)政策面 ―保険診療を蔑ろにしてきた日歯の愚策―

①差額徴収を代表とした日歯の「脱保険」の推進
②差額徴収にまつわる悪行(本来の材料以外の差額もやりまくった)
③歯科110番に見られる、歯科界への国民信頼喪失
④薬価財源充当方式への安易な同意 →失われた16年
⑤バブルを良いことに、懲りずに「脱保険構想」
⑥闇献金事件 → 懲罰改定
⑦結果として医科歯科差の拡大

毎年発表される、このデータを見るたびに、色んな思いが去来します。
 

実は昨年のうちに発表されていたのですが、バタバタしてコメントできませんでした。

 

https://www.mext.go.jp/content/20251201-mxt_igaku-100001063_05.pdf

 

1ヶ月もすれば今回の国家試験の結果がでますので、今のうちにコメントを。

 

①国公立大学の入学辞退

 令和7年度で国公立大学の合格者合計は、658名ですが、実際に入学したのは634名で、26名が辞退しています。

 令和6年度は30名、令和5年度も30名が辞退しています。

 

 大学側も定員を満たさないといけないので、辞退を見越してどの大学も数名多めに入学させることで入学定員を確保しています。

 

 それでも、定員を満たさなかった場合、大学は追加合格をだします。

 

入学式の数日前に、大学から追加合格の連絡があったという話も複数聞いたことがあります。

 

 入学辞退の理由は以下の3つと考えられます。

 

①同時に合格した私立医学部への入学

 

②国立医学部志望だったが共通テストが思うようにいかずとりあえず仮面浪人なども視野に歯学部受験したが、再度医学部に挑戦するために浪人を選択

 

③私立ふくめて医学部に合格できず、再度医学部に挑戦するために浪人を選択

いずれにしても歯科の人間としては情けない話ですが、個人的には①は、歯学部のレベルが下がってしまったのですから仕方ありませんので許せますが、②③は納得ができません。

 

②③は、そもそも入学する意思がなかったと言っても過言ではないからです。入学するつもりがないのに受験するということは、その大学を志望して必死で努力している人間に対して極めて失礼です。

 

追加合格が出た場合、最初から辞退ありきの人間が受験しなければ、その人は正規合格することができ、本人家族は入学までのジェットコースターのような思いをしなくてすみます。

 

もっと正直に言えば、国立医学部と歯学部の偏差値に現在のような大きな差がなく、新設国立医科大学より偏差値高い国立歯学部がいくらでもあった時代、また私立の医学部で国立歯学部より偏差値高い大学など数校しかなかった時代の人間としては、プライドが許さないのです。笑。

 

旧帝大医学部や慶応医学部ならまだしも、地方の国立医学部ましてや私立医学部くんだりが、えらそうに歯学部を扱うな!って思っちゃうのです。古いですね。。。笑。

 

医学部志望だった長女は、センター試験で医学部のボーダーラインはありましたが、センター逃げ切りを考えており、絶対に浪人はしたくないとの本人の意思で、国立は歯学部に出願しました。もちろん進学するつもりで。

 

現在の医学部歯学部偏差値の差から、歯学部にした瞬間、どの大学でも合格するのはほぼ確実でした。

 

その後、私立医学部の正規合格が決まったのですが、どうも様子がおかしい。

 

「医学部に行かせてほしい。国立(歯学部)は必ず合格するから」と泣いていると妻から聞きました。

 

私は家族会議で、「行く気がない大学を受験するのは、その大学を目指す人間に失礼だ。それなら受験するな。」と受験させませんでした。

 

「まだ下に二人もいるのに、第一子から私立医学部にいって家計はどうなるんだ!!」という思いをぐっと飲み込んで。。。。。

 

ちなみに、号泣した家族会議の翌日あっさり髪の毛が茶色になっていたことから、私のFacebookで「茶髪」といえば、長女のことです。笑。

世の中は衆議院選挙真っ盛りですが、我々は2028年07月25日任期満了の第28回参議院議員選挙への対応を考えないといけません。

 

これについて、先日行われた、中国四国地区歯科医師会連合会長日歯代議員合同会議における日歯連盟報告で、耳を疑う報告がありました。

 

通常であれば本年のスケジュールは以下のようになります。

 

①    9月:臨時評議員会で候補者擁立の決定及び選考委員会設置

②    9-11月:選考委員会による候補者答申

③    11月:理事会決議

④    12月:臨時評議員会で候補者決定

 

それが、先日の日歯連盟理事会で、以下の方針を決定し、評議員会に図るというのです。

 

【スケジュールを半年前倒しする。すなわち、選挙への準備期間の更なる確保を目的に、候補者決定の時期を早めたいとする考えから、3月の評議員会にて選考委員会を立上げ、そこでの協議を経て6月の評議員会にて組織代表を決定する。】

というのです。

 

人間、少なくとも知識人は、失敗を受けた再挑戦においては、以下のような思考をします。

 

1:なぜ失敗したのかの分析・総括

2:再度の失敗をしないために、総括した失敗の理由に対する対応策を実施

 

この思考でいえば、今回日歯連盟理事会が、選挙への準備期間の更なる確保を目的に候補者決定の時期を早める という対応をするということは、前回の選挙の失敗が、「準備期間の不足」という分析・総括であったということです。

 

しかし、それは明らかに違います。

 

そもそも、日歯連盟は先の選挙をうけて、非常に精緻なデータ分析などを下に

「第27回参議院通常選挙の総括」

という文書を出しています。

 

そこでは総括の最後の「跋文(ばつぶん)」において、

 

「組織代表に対する親近感や応援したいという熱量を会員の間で高めるには、規約・規則に則ったうえで、選考プロセスの段階で広く会員に関与いただくことが必要であった。」

 

と総括しています。

 

準備期間が短かったなどとはどこにも書いてありません。

 

そもそも、最近の参議院選挙では、不祥事等で通常のスケジュールが実施できなかったことが多かったですが、前回の比嘉選挙は、現職である比嘉先生のみの立候補で極めてスムーズに選考が行われ、十分すぎるほどの準備期間がありました。

 

私は、中国四国地区歯科医師会連合会長日歯代議員合同会議における日歯連盟報告に対して、上記のことを強く意見しました。

 

繰り返しになりますが、

先の敗北について

「組織代表に対する親近感や応援したいという熱量を会員の間で高めるには、規約・規則に則ったうえで、選考プロセスの段階で広く会員に関与いただくことが必要であった。」

という総括であるならば、

 

①    候補者の方針・人となりなどを動画なども含めて広く会員に周知

―具体的対応例―

◯連盟HPに候補者の演説等の動画配信

  ◯政党の総裁選挙のように、地区で候補者による討論会などを実施する。

 

②    地区から選ばれた選考委員が、執行部の意向から独立し、地区の会員意見を汲み取りそれをもとに選考に望む仕組みと時間を確保

―具体的対応例

◯選考委員の選定は執行部の意向から独立させ、地区に任せる

◯選考委員会に連盟会長のオブザーバー出席を禁止

◯選考委員会議事録ないしは決定事項の即時開示

◯各地区において、会員意見を汲み取る仕組みを導入

 

という対策を考えるのが普通ではないでしょうか?

 

これらは、私がこれまで何度もブログで指摘してきましたが、「選考委員会の独立性」を理由に無視されてきました。そして、結果として、執行部の意向ありきの選考が行われてきました。

 

https://ameblo.jp/kumagero/entry-12920114287.html

 

このような日歯連盟の体質は、特に執行部の面々がほとんど変わっていないことからしても簡単に変わるものではないと思います。

 

だからこそ、会員は、また評議員会は声を上げていく必要があります。

 

自分たちが出した総括を反映できないような意見を出す役員はさっさと現場から去らなければなりません。

 

私は今期日歯連盟評議員をはずれましたので、最高議決機関で発言することはできません。

 

評議員の先生方のご判断を注視したいと思います。