NHK 首都圏ナビ
2024年3月15日 より。
遺伝性のアルツハイマー病を対象にした治験はアルツハイマー病の新たな治療法の開発などにつながるとして世界中で注目されています。遺伝性のアルツハイマー病の人を対象に新潟大学と東京大学などのグループが新しい薬の国内での治験を始めたと発表しました。治験では、アルツハイマー病の患者の脳にたまる「タウ」と呼ばれる異常なたんぱく質を取り除く特殊な抗体の効果や安全性を調べるということです。
アルツハイマー病 脳に「アミロイドβ」「タウ」
アルツハイマー病の詳しい原因はまだ分かっていませんが、患者の脳には、発症するかなり前から「アミロイドβ」と「タウ」という2種類のたんぱく質がたまることが知られていて、いずれも病気の発症に深く関わっていると考えられています。
「アミロイドβ」 盛んに研究
このうち「アミロイドβ」についてはこれまで盛んに研究が行われ、2023年、「アミロイドβ」を取り除く薬、「レカネマブ」が認知症の症状の進行を遅らせる効果が確認されたとして国の承認を受けています。
「タウ」取り除く特殊な抗体の効果や安全性
治験では、アルツハイマー病の患者の脳にたまる「タウ」と呼ばれる異常なたんぱく質を取り除く特殊な抗体の効果や安全性を調べるもので、海外で進められている国際的な治験の一環として行われるということです。
対象となるのは、アルツハイマー病を発症するリスクが極めて高くなることが知られている3種類の遺伝子を持つ人たちで、国内では30代から50代の4人が参加する予定だということです。
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「遺伝性のアルツハイマー病」「治療薬」「効果」
今後、どのような治療が確立されていくのか、新しい情報を常に取り入れていこう。