「ベーシックインカム実現を探る会」

関曠野さんの大阪・應典院での講演の「追記」を仮アップより http://bijp.net/newsinfo/article/458

 

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(前略 全文http://bijp.net/newsinfo/article/458

 

それは「通貨は公共の利益のために超党派的かつ民主的に発行されるべきということは分かった。だがこれは、政府通貨とベーシックインカムは今後も実現できないということではないか」という質問でした。

 

これは当然の疑問です。政府通貨ときけば、議会制国家の枠内で、政権与党が政権維持を目的に党派的に発行する通貨になってしまう。

 実際、今の自民党政権は経営危機の東電救済のために無利子で公金を融資しています。こういう悪質な党派的政府通貨はすでに実現しているのです。

 中国の人民元も一種の党派通貨でしょう。

「政府通貨」という言葉がこうした党派通貨を容認するものと受け取られるようなら、この言葉は使うべきではありません。

 

 

 このように議会と政党の国家体制は、通貨の公共的な発行と管理、それによるベーシックインカムの支給とは原理的に両立しえないのです。

 

 もともと議会制は銀行経済とそれを補完する租税国家を前提とし、徴収した税金に使途を審議するための制度です。

 

だから議会からは、政権与党による党派通貨以上のものは出てきません。議会は銀行経済と一体である以上、脱銀行の通貨改革はできません。だからベーシックインカムも実現できません。租税国家には、全国民にまともなBIを支給できるほどの税収はないからです。

 

 

それでも国家がBIの導入を検討すると言い出した場合は、それは福祉合理化が狙いです。今の経済危機の中で戦後の福祉国家は完全に破綻しています。だから財政難の国家としてはBIと引き換えに社会保障を全廃できれば大助かりです。今フィンランドが検討している案は、まさにそういうものです。

 

私は以前から通貨は議会や官庁から独立した国家信用局が経済統計を踏まえて発行することが望ましいと主張してきました。これは国民の国民による国民のための通貨です。だから「国民通貨」と呼ばれるべきです。そしてこの通貨の使途も公的民主的に協議され、社会の合意に基づいて決められる必要があります。さもなければ国民通貨とは言えません。

 

だから通貨改革とBIを実現するには、やはり国家体制の転換が必要です。その場合、デモクラシーの老舗のスイス連邦がひとつのモデルになりうるでしょう。

 

スイスでは議会の権力はカントンの自治権および国民投票制によって制約されています。そのうえその議会も、一定の得票があったすべての党は入閣するので、議会は世論が代表される場であり、与野党の政権争奪戦の場ではありません。こういう体制なら通貨の使途は厳しくチェックされ、国民通貨が党派通貨に堕する恐れはきわめて少ないでしょう。

 

スイス連邦は議会制国家というよりカントン中心の地方自治体連合国家なのです。このことがスイスを経済的デモクラシーにも適した国にしています。

 

今日どこの国でも議会と政党の国家体制は崩壊の過程に入っています。議会政治は銀行経済を前提にしていて、銀行は果てしない経済成長なしには存続できない。だからゼロ成長で銀行が破綻した現在、議会政治は空回りするだけの茶番劇に堕しています。

 

アメリカのトランプの当選は共和民主の二大政党制が死んだことを意味しています。また議会制発祥の地英国で、EU離脱という一大事が国民投票で決まったことの意義はどれほど強調されてもいい。

 

また昨今EUで急伸している反EU反ヨーロ反移民の諸政党は政党のかたちをとってはいますが、議会に党員を送り込むことより自治体を押さえることを重視してきました。その結果。グローバリゼーションに切り捨てられた地方の庶民を代弁する勢力としてEUの政治を揺るがすに至っています。

 

日本でも遠からず国政の焦点は、中央の国会から地方自治体に移っていくと私は見ています。日本でもローカリゼーションのうねりが生じるでしょう。そして通貨改革とBIがローカリゼーションの中心的な戦略になるでしょう。

 

(後略 全文http://bijp.net/newsinfo/article/458

 

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関さんの文章に、改行してマーカーをひいてみました。

文章がいっぱいあると読む気にならない要因になるから、ちょっとでも カラフルに。

 

こういう時にイラスト入れたりするといいんだけど、

関さんの文章はイラスト化するのがすごいむずかしいんだよねぇ 以前にもトライしたことがあったのだけれどむずかしかった。関さんの「政府通貨」という響きには、違和感を感じていたから、よかった!と思います

 

ベーシックインカムの実現には

国民の民主主義度がアップすることも必要だと思うんだけど

 

現状は日々の労働に追われて

政治や望ましい社会のあり方について

考えを巡らせたり、意見を人と交わしたりするようなゆとりや時間がない

→だから民主主義度がアップしない

→ベーシックインカムが実現しない

 

になっちゃうループがあるので

 

ベーシックインカムが実現する

→政治や社会に考えを巡らせたり、意見を人と交わしたりするようなゆとりや時間ができる

→民主主義度がアップする

 

 

ニワトリたまご どっちが先か?!

 

やっぱり、「ベーシックインカムあったらいいよね!」っていうイメージをみんなに持ってもらうことが

今は大事かな わたしの役割としては