ゴッホが描いているひまわりを中学校の頃模写して、このひまわりはどこに咲いているのだろう?と思った。
そもそも向日葵は、ゴッホが描いているようなものではないものがほとんどだったのだから、小学校の校庭や他の家の庭先でも見かけない品種だった。
あのゴッホの筆のタッチで描かれた向日葵は、水彩画で薄く色をつける描き方ばかりを描かされていた小学生の私には目から鱗の世界だった。
たまたま友人のお母さんが、私が絵が好きなことを知っていて、遊びに行った時に東京で行われたゴッホの展示会の図録を見せてくれた。
そのときの衝撃は今だに忘れられない。
表現の自由さ、色彩の自由さ、ずっと閉じ込められていた小学時代の絵が、中学生になってやっと解放されていった。
向日葵を数種類畑に、10数本植えた。
満開の頃にコロナにかかったので、盛りを少し過ぎた写真になる。
この花は、特別なのだと今だに思う。
私の人生で、もう一度筆を取ることはあるだろうか・・・・・、
そんな思いも写真にこめて、10日ぶりぐらいに撮ってみた。
カメラは重く、体力、筋力のなくした体に堪える。
夏の日差しは容赦なく、弱った体を笑うように思える。
なにくそと、持ち上げた300mmズームレンズに写る空はぞっとするほどひまわりを美しくする青だ。

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