2024 パリ五輪アジア最終予選 第2節 | ロメロの言いたい放題

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なでしこジャパンが朝鮮人民民主主義共和国(北朝鮮)を2対1と下し、2大会連続6度目となるパリ五輪出場を決めた。

ジェッダでの第1戦の反省点を踏まえ、システムと選手に変更を加えて臨んだなでしこは、戦略がより明快になり、選手が適度な距離感でボールを回し、相手の背後を突く戦い方を徹底できた。

だが、国立の芝の状態に苦しみ、単純なミスも多く攻撃は効率を欠いた。フィジカルの優位を武器にシンプルにボールを繋ぐ北朝鮮の攻撃に手を焼き、どちらが勝ってもおかしくない状況は試合終了まで続いた。

勝負を決めた清水の右サイドからの崩しによる藤野の決勝点は見事だったが、GK山下が再三のピンチを好セーブで救ったのも特筆に値した。

もう一つのアジア枠はオーストラリアがゲットした。同日に行なわれたウズベキスタンとのプレーオフ第2戦を驚異の10-0でモノにし、2戦合計13×0。圧倒的な大差で制した。

パリ五輪女子サッカーの本大会出場枠はわずか12。今回は欧州、アジア、アフリカ、南米、北中米カリブの各エリアにそれぞれ2枠が与えられ、開催国とオセアニアに各1枠が設定された。アメリカやブラジル、カナダなど強豪国が続々と出場権を獲得するなか、注目の欧州予選が決勝ラウンドを迎えた。

欧州予選を兼ねたUEFA女子ネイションズリーグは、23日に準決勝が行なわれ、フランスが2×1でドイツを下し、スペインがオランダを3×0で一蹴。この時点でスペインが出場権を確保し、開催国フランスが決勝進出を果たしたため、もう1枠は3位決定戦の勝者に付与されることとなった。昨夏の女子ワールドカップで優勝したスペインは意外にも五輪初出場だ。

この試合から数時間後、スペインのセビージャでは欧州ネーションズリーグ決勝がおこなわれ、世界チャンピオンのスペインが圧倒的な強さを見せつけてフランスを2対0と下し優勝を果たした。

3位決定戦では、ドイツがオランダを2×0で撃破して歓喜の輪を作った。

尚、東京五輪と昨夏の女子ワールドカップで、日本を負かしたスウェーデンは、グループステージで敗退。

出場権を得れば英国代表として五輪参戦する可能性もあったEURO女王イングランドもそこで涙を呑んだ。

残るはアフリカの2枠のみ。4月1~9日にアフリカ4次予選が実施され、ザンビア×モロッコ戦、ナイジェリア×南アフリカ戦の各勝者が出場切符を掴む。

本大会の組分け抽選会はそれに先立ち、パリで3月20日に開催される予定です。

 

日本女子代表が粘り勝ち

朝鮮民主主義人民共和国女子代表は81分、スルーパスに抜け出したキム・ヒェヨンが好守を見せていた山下杏也加を破って一気に追い上げムードに。日本女子はボールをつなげず大きく蹴り返すしかなかったが、池田太監督が89分に投入した「植木理子」がうまく時間を使って一番苦しい時間帯から脱し、アディショナルタイム5分を守り抜いた。

もっとも、試合をおしなべて見ると日本のペースだったと言えるだろう。お互いに5バックにして失点を防ぐ攻防となったが、やはり中盤の構成力は日本のほうが上。その強みを生かすことで相手にペースを渡さなかった。26分、クロスバーに当たったボールの跳ね返りを高橋はなが押し込んでまず1点。77分には清水梨紗のクロスに藤野あおばが頭で合わせて追加点を挙げた。

残念だったのは、VARが導入されていなかったこと。VARがあれば朝鮮民主主義人民共和国女子代表の、38分に日本ペナルティエリア内でハンドがあったのではないか? 45分の山下のセーブはゴールだったのではないか? という疑問にすっきりと答えられたはずだった。そうすれば朝鮮民主主義人民共和国女子代表のリ・ユイル監督が「両チーム全力を尽くして大変素晴らしい内容だったと思います。私ども挑戦は勝利を収めることができませんでした。それに関しては非常に残念ではありますけれども、今回の試合を通じまして日本、そして私ども朝鮮民主主義人民共和国のサッカーがこれからさらに発展するきっかけになるものと思います」と振り返る好ゲームがさらに輝いたことだろう。

目標の五輪優勝に向けて、なでしこが克服すべき課題はまだ多い。

今後の進化に期待したい。