海外ドラマを観ていると

ドラマのセットだから

というのはあれど、


どのお家も


天井が高くて

窓が適度に配置されて

空間として広がりがある


ことがわかります。




生活感はあるんですが、

それでも不思議と

狭苦しいという印象は

抱かない家がほとんどです。




では、

日本の戸建て

はどうでしょうか。



海外の物件と比較したとき、



国土の広さ・気候の違い

地震大国であることを差し引いても



なんかちょっと

イケてなくない?

と感じたので、

今日はそれについて

書かせていただきたいと思います。






インターネット上の

特に高性能住宅界隈では、




天井は低くて良い


断熱気密の観点から

不要な窓は配置しない



日本の家は明るすぎる

もっと間接照明を多用して

暗めの雰囲気で良い


必要以上に広くなくて良い



という考えが

広まってきているように見えます。




どれもそれ単体であれば

また、その家族の生活や

選んだ土地に合っているのならば、

なんてことのない

注文住宅を建てる際のコツ

みたいなレベルの話ですよね。



好ましいところや

家を素敵に見せられるものは

どんどん

取り入れていくべきだと思います。




ただ

そういった考えの

全てをつめこんで

建てられた家



暗く、狭く

空間としての

豊かさに欠けている




失礼なのは承知で

私はそう感じています。




間取りやインテリアも、

わざわざ注文住宅にした意味ある?

という感じで、

量産型が多い印象です。




だったら建売か規格

もしくは中古マンションを

リフォームで良かったのでは? と

ついツッコんでしまうというか。



だけどもっと驚くのが

そういった家を建てた方の多くが



この家の作りが最高なんだ

これが高断熱高気密で住みやすく

美しい、豊かな家なのだ。

大手ハウスメーカーで

大開口・全館空調なんて

メーカーに騙されてる馬鹿だ」



というような考えを

持っていることです。



大手ハウスメーカーで

断熱や気密に優れていない家を建てたって

別にいいではないですか。



光熱費や高額なメンテナンス代金を

支払っていく体力も当然ある方々なわけで、

省エネ意識がないのは愚かしいかもしれませんが

それでもひとつの生き方ではないかと。



そして

工務店やハウスメーカー側の


「新築を建てさせたいから

予算の少ないこの人たちでも

建つような仕様や設備を勧めよう」


という思惑にまんまと乗せられ、

住宅業界を潤すために使われている

ということをつゆ知らず

高性能住宅を選んだ自分たちは賢い

と考えがちな方々がいても

別にいいじゃないですか、ねえ。





要はどっちもどっちですし、

お互いに他人で

無関係なわけですから

それぞれ好きな家で暮らしたら

良いのではないかなと思います。






私が気にしているのは

空間として狭苦しく見える家を

絶対的に正しいと

思い込もうとしている方が

増えてきていることです。






ちょっと歪んでいて

不健全な感じがしませんか。






「狭くて小さな家しか

建てられなかったな…。

家族のみんなごめんな。

今はこれが父ちゃん母ちゃんの限界だ。

必ずもっともっと稼ぐようになって

今度は豪邸建ててやるからな!!!」




足掻く心意気こそが

健全で、将来を作る考え

ではないかと思うのです。




今どきの美しく

主流であるとされている

家づくりを

盲目的に信じてしまうと、

今の生活を

もっと良くするために動く

心を曇らせてしまう

恐れがある

のではないかと私は思います。




また、ご本人たちは

その家で満足だとしても

お子さんはどうでしょうか。



子どもは親を選べず

与えられた環境を

良しとするしかありません。




狭く苦しく感じる

空間として豊かではない

薄暗い家で育って、

健全で賢い精神が

育まれるのだろうか

という疑問があります。




そもそも親御さんが

自分たちの家づくりを盲信し

良いところと悪いところを

認知できていない状態なわけで、


不健全な思考の親御さん+

薄暗い家での成長って

厳しいものがあるのではないかと

勝手ながら懸念してしまうのです。



お子さんが

のびのび育てるように、と

戸建てを選択する親心は

よくわかります。



ただ、本当に

子どもを豊かにする家づくりが

できているのか、ということを

ご自身に問い直して考えてほしいと

申せば良いでしょうか。





冒頭でお話したように

海外の戸建て住宅というのは、

こぢんまりしていることは多くあれど

暗くて狭苦しい…という印象を

受けることはあまりありません。




不思議なもので、

広さはさほどでなかっとしても

雰囲気がとても良いなあ

居心地良さそうだなあ

と感じる事が多いのです。




おそらくですが、

広さを確保できなかったり

天井を高くできなかったとしても、

空間を素敵に見せる方法は存在する

のだと思います。





しかし住宅業界は

予算を抑えて建つように



断熱の観点からも

窓は少なくてもいいんだよとか



家全体の色味は

暗いのがおしゃれだとか


様々な

施主への忖度&

ポジショントークをします。



家を建てたいあまり思考停止し

かつトークに乗せられて

空間を豊かに見せられない方法を

至高だと信じてしまう施主さんが

ある程度いらっしゃるのかなと感じます。





だから最近の

日本の戸建ては

イケてないものが多いなあ

と、感じたのだと思います。





豊かな暮らしとは

どんなものなのか?



金銭的なことだけではなく、

精神的に豊かな環境とは

どういうものなのか?



ということを

習う機会などがあると

違ってくるのでしょうか…。



でもそれは

誰かに教えられて育むのとは

また違う感覚のような気もします。



 

自分で書いておきながら

複雑な話に

足を突っ込んでしまったなネガティブ

とやや後悔しているところです。笑