塩辛いコーヒー物語【GroveⅡ】高2コミュ英 | 赤城❤︎.*

赤城❤︎.*

アカギ

FOR READING 1

Salty Coffee

 パーティーで1人の青年に会った女性は,彼の独特なコーヒーの飲み方にとても驚きました。それが,2人の物語の始まりになりました。

 

part 1

女性とコーヒーを飲んでいるとき,彼は何を注文したのでしょうか 

 彼はパーティーで彼女と出会いました。彼女は目立っており、多くの男性が彼女のあとを追いかけまわしていました。彼はいたってふつうだったのでだれも彼のことを気にしていませんでした。パーティーの終わりに、彼はいっしょにコーヒーを飲もうと彼女を誘いました。彼女は驚きましたが、ほんの礼儀として断りませんでした。

 彼らは素敵なコーヒー屋さんで座りました。彼はとても緊張していたので、何を話せばいいかわかりませんでした。彼女は居心地が悪く、「おうちに帰らせて.....」と思っていました。すると突然、彼はウェイターに「お塩をいただけませんか?」と頼みました。

 みんなが彼を”えっ?”というようにじろじろ見ました。彼は顔を真っ赤にさせましたが、それでもお塩をコーヒーに入れて飲みました。

salty 塩辛い outstanding 目立った

chase 追いかける normal ふつうの

pay 払う polite 礼儀正しい・丁寧な

nervous 緊張して・びくびくして

uncomfortable 落ち着かない waiter ウェイター

talk about ~について話す stare at じろじろ見る

put A in B AをBに入れる

 

part 2

彼の昔話を聞いて,彼女はどう思ったのでしょうか。

 一瞬,彼女は何を言えばいいのかしら,と思ったあと,彼に「なぜお塩をコーヒーに入れるのですか?」とたずねました。彼は「幼かったころ海の近くに住んでいたんです。海で遊ぶのが好きでした。海を味わえるのですよ,そう,まるでしょっぱいコーヒーを味わうようにね。」と答えました。

 「今ではしょっぱいコーヒーを飲むたんびにいつも幼かったころを思い浮かべます。そして故郷やまだそこに住んでいる両親が懐かしくもなるんですよ。」と彼は続けました。

 お話している間,彼の目には涙があふれていました。彼女はめちゃめちゃ感動していました。彼女は「さっきのは彼のほんとの気持ち。心の底からお話してるのね。彼は家族を愛し,家族を気遣い,そして家族への責任感がある男性にちがいないわ。」と思いました。

reply 答える taste 味・風味

hometown 故郷 bottom 底

responsibility 責任

fro a moment 少しの間 every time いつも

care about ~を気遣う

 

part 3

彼と彼女はその後どうなったのでしょうか。

 それから,彼女も遠く離れた故郷や自分が幼かったころのこと,そして家族のことを話し始めました。彼らはほんとうに楽しそうにおしゃべりしました。

 彼らはデートを続けました。彼女は、彼はほんとに自分が求めているものすべてを兼ね備えている男性なのだとわかりました。彼は心が広く,温かくて思いやりがあり,そして思慮深かったのです。彼はほんとにいい人でした。「彼とお知り合いになれてラッキーだわ。あのしょっぱいコーヒーのおかげね!」と彼女は思いました。彼がお塩を頼んでいなかったら彼らの物語が始まることはなかったでしょう。

 二人の物語はまるですべての美しいラブストーリーのようでした。お姫様は王子様と結婚しました。それから彼らは幸せな生活を送りました。彼女は,彼にコーヒーを入れてあげるときはいつもお塩を入れました,それが彼が好きな飲み方だと彼女はわかっていたから……。

faraway 遠い tolerance 寛容・寛大さ

kind-hearted 思いやりのある thoughtful 思慮深い

princess お姫様・王女 prince 王子様

 

part 4

40年が経ち,彼がどのような嘘をついていたことがわかりましたか

 40年後,彼は亡くなりました。彼は彼女に『きみにしょっぱいコーヒーのことをお話した嘘をどうか許してください。』と書いたお手紙を残しました。

 『初めてのデートのとき,ぼくはとても緊張していたんだ。ほんとはお砂糖がほしかったんだけどお塩って言っちゃったんだよ。言い直しづらくてね。きみには何度もほんとの事を話そうと思ってたんだができなかった。今ぼくには死が迫っているからほんとの事を話します。ぼく,しょっぱいコーヒー好きじゃないんだ。なんて気持ち悪い味!でもしょっぱいコーヒーを生涯飲み続けてきたんだよ!自分がやったことを一度も後悔したことなんてないんだからね。』と彼は書きました。彼女の涙でお手紙はびっしょりでした。

 ある日,だれかが「塩辛いコーヒーのお味は?」と彼女にたずねました。彼女は「甘いわ。」と答えましたとさ。

おしまい

(あのときはまずくて泣いていたんだね…)

forgive 許す truth 真実

soak ぬらす pass away 死ぬ

try to do ~しようと試みる one day ある日

 

 

GroveⅡ目次