高校生【英語 Heart of OKINAWA】8. imaru,  | 赤城❤︎.*

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アカギ

 

イーマール

 「イーマール」とは何でしょう? それは「結いまわる」という沖縄の方言です。 「結い」は地域の協力を意味します。第二次世界大戦前、”結い”はとても大切にされていました。 農作業ではお互い助け合っていました。 彼らはお互いの農地を交代で手伝いました。 このように交代で行うことが、”イーマール”と呼ばれていました。 ”結い”は、お互い助け合うという人々の善意にもとづいた助け合いのしくみでした。

 現在、私たちはこの”結い”というしくみはあまり見かけません。ですが、基本的な考えは”模合(もあい、もやい)”というしくみで見られます。 たくさんのお金を必要とする人がいるとき、お友だちや親せきが”模合”を開き、お金を集めます。それぞれが困っている人を助けるために少しずつお金を出し合うのです。

 近頃では、”模合”はお金を集めることだけでなく、より親しいお友だちになるためにも開かれます。 もちろん、だれかが困っていたら、そのグループにはいつでも助ける用意があります。 その土台は「イーマール」であり、お互い助け合うことなのです。

 「イーマール」の精神は、今もなお日常生活の一部に存在します。現在多くの年配の方々が一人で生活していますが、さびしくなんてありません。 お隣さんたちが心配してたびたびたずねてくれます。 もしある高齢者が一日でも顔を見せなければ、お隣さんたちはどうかしたのかと様子を伺いに行くのです。 沖縄では、このようなことは特別親切なおこないではありません。 沖縄の人たちにとって、「イーマール」の精神によれば、お互い助け合うことはごくごく自然なことなのです。

 

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