〈くまのひとりごと〉



自動車整備士を辞めてだいぶ経ちます。

厳密に言えば、23年が経ちました。



整備士の仕事は専門学校を卒業して

入社して実働6年間だけでしたけど

濃い6年間ではありました。



その6年間のうちに一度だけ

仕事以外で整備士として

役に立ったことがありました。



もちろん、自分の車をイジる時には十分

整備士の知識は役に立ちました。



他人の車で役に立てたことが一度だけ

ありました(苦笑)




当時、通っていたスポーツジムの

駐車場での出来事。



わたしが帰ろうと自分の車に

行った時のことです。



同じ駐車場内に停めてた車の周りに

人だかりができていました。


バッテリーケーブル持ってきて!

という声が聞こえてきました。



最初は、バッテリーが

上がっちゃったんだなって

思ってました。



ただ、セルを回す音は

まだまだ元気なんだけどなって

わたしは感じてました。



車も普段わたしが整備してる車だったので

お節介かなと思いながらも

症状を見させてもらいました。



感じとしてはバッテリーではなくて

プラグが点火してないのかな?

って感じでした。


いわゆるプラグがかぶった状態です。



工具も何もないのでプラグを外して

確認することはできないので

オーナーさんの了承を得て

フューエルポンプのヒューズを外して

エンジンを回してみました。



何回か、セルを回してるうちに

エンジンがブルブルッとしたんです。


やっぱりプラグがかぶってたのかな?

って思いました。



プラグにはあまり良くないけど

何度かこれを繰り返して

プラグを点火火花で乾かしてから

フューエルポンプのヒューズをはめて

セルを何度か回してみました。


そしたら、エンジンが始動してくれました。


やっぱり、プラグがかぶってたようです。



無事にエンジンはかかったんですけど

あくまで応急処置なので

最寄りのディーラーで点検してもらうように

お伝えしました。



その後、ひとりになって車を運転しながら

『整備士やってて良かった!』

と、なぜかとても嬉しかったことを

今でもしっかりと覚えています(笑)



今では、身体的に車の整備をすることは

とても厳しいです。


ましてや、今の車のシステム自体が

違い過ぎてわたしの持ってる知識では

全然追いつきません(笑)



それでも、車の不具合を人よりは

敏感に感じることはできると思ってます。



そして、それを細かくディーラーで

伝えることもできると思ってます。



そう言った意味においては整備士の知識は

今でも役に立ってるのかな?


って思います(笑)