私は別に相撲ファンでもなければ琴光喜のファンでもない。しかし、今回の処分は納得できない。不正義そのものだし、それが所謂外部有識者で構成された委員会の意見に基づいているとなれば、尚更おかしい。
そもそも「賭博」に対する罪はさして大きいものではない。しかも宝くじや競輪競馬は公に認められている「賭博」だし、東京都知事のようにカジノを置こうという動きさえある。
なぜ賭博がいけないのかをこの際はっきりさせ、その上で今回の相撲業界での処分をきめるべきと思う。それまでは、いい加減な処分はするべきでないと思う。
更には、もともと正直に話せば厳しい処分はしないと公言したではないか。それなのに平気で、しかも「有識者」まで入った委員会でこんな意見をまとめたのはなぜか。まだ法的処分も出ていないというのに。
私には、名古屋場所開催ありき、の大前提に基づく結論でなかったかと疑う。
もう一点、文句を言いたいことがある。それは、琴光喜の後援会の態度である。この後援会は、「後援」会ではなかったのだろうか。後援会が「母」のような存在であるなら、なぜ琴光喜を親身になって徹底して守ろうとしないのか。何の意見も出さないまま早々に解散を決めたということが全く理解できない。
人生の最も大切な時期を国技である相撲に没頭し、大関になるまで頑張ってきた若者の首をなぜ簡単に切れるのか? 恐ろしいと思う。
今回の全ての責任は相撲界のトップや、それを監督している文科省にあるのは明らかである。企業で言えば、「安全配慮義務違反」のようなもの。賭博行為禁止を常々教育していなかったというのなら、全責任はその監督者にある。
トカゲの尻尾切りを狙っているのなら、とんでもないことであると思う。