半沢直樹、ドラマとしては非常に面白かったし、

彼の問題解決の姿勢、

きれいごとだけではなく、時には汚いことやったり

危ない橋を渡ったりしても

ちゃんと結果を出す、形にするという姿勢には

おおいに学ぶべきことがあったと思うんですが、

だけど、彼のやること、言動に微妙な違和感を感じておりました。

先日、この微妙な違和感の正体がわかったような気にさせてくれる

記事にお目にかかったので、紹介してみます。


多分、日経のコラムですが、

その昔、初めての黒人メジャーリーガーがおりました。

彼は、黒人差別に強く抗議する性格だったそうですが、

彼を入団させたオーナーが、彼に、

「数々の差別に遭うだろうが、やりかえさないガッツを持ってほしい」

と言ったそうです。


これやん、これやん、と思いました。

半沢直樹のように「倍返しだ!」と言うのはかっこいいですが、

そして、倍返ししたら気持ちもいいですが、

やられた相手は「さらに倍返しだ」と当然考えるわけで、

そうすると、いつまでも終わりのない、

しかも、誰も得をしない仕返しの応酬が

どんどんエスカレートすることになります。

大人なほう、余裕のあるほうが我慢することで、

世の中うまく回るんだと思います。


一方で、

以前にも紹介したことのある、ゲーム理論の有名な例、

・お互いが協力するとお互いにちょっと得をする

・一方だけが裏切ると、裏切ったほうは大きく得をし、

 裏切られたほうはちょっと損をする。

・お互いが裏切ると、両方が大きく損をする。

というゲームを何回か続けると、

裏切られたら裏切り返し、協力してもらったら協力で応える

という戦略が一番強かった

というのもあるように、やられてもいつも我慢するだけでも

うまくいかないのも確かだとは思うんですが。


仕返しが全部ダメだとは言いませんが、

「倍返し」はダメで、

やるとしても「0.6倍返し」ぐらい、

できたら、仕返しをせずに、でも、悪いことしたやつには

ちゃんと反省してもらう、というか、

再発を防止できる措置を講じることを考える

というのが正しいと思います。


ということで、

半沢直樹の最終回での頭取の措置は、

「なんでも倍返し」

という半沢の信条を反省させるための措置であったのではないか、

と理解することにしました。


もっとも、「やられたら0.6倍返しだ」では、ドラマになりませんが。


ちなみに、前述の日経のコラムは、

悪いことをした国(大量破壊兵器を使用した国)に対して

制裁のための武力行使をするというアメリカの考えは、

さらにそれに対する暴力による報復を引き起こし、

結果として問題解決に近づかないということが明らかになってるんだから、

アメリカさん、大人になりなさい、という趣旨でした。

けど、シリア攻撃を思いとどまったあたり、

アメリカも大人になった?