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ベージュのレインコートに長い髪を振り乱して、一人の女性が、
飛び込んで来た!
「こんな夜は、たまらないの!」
「忘れられないの!」
「あの人の唇….あの笑顔…」
嵐の夜に彼は去って行ったらしい~
「死に別れなら、あの人の幻を抱いて生きるわ」
彼は、隣町で、今も独りで住んでるらしい~
「近いのに、途方もなく遠いの」
「逢いたい!逢えない!」
カギ尻尾の占い師には、何もかも解ります
路地裏の面々には、理由も訳もな~んも要らない
唯々、目の前の人と同調して、清浄な愛で、ホンワカ包んであげるだけ~
天井裏に棲むシマフクロウが、占い師のテーブル上に、舞い降りて…
そっと、目を伏せたまま、彼女の話を聞いている
長い髪の美しい女性は、大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、
振り絞る様に、切なさを訴えます
「彼以外では、ダメなの…」
草花は、甘い香りをたたえ
小鳥たちは、透き通った声で、歌います!
シマフクロウが、おもむろに口を開いた
「お嬢さん、温かい飲み物でも、どうだい」
マグカップには、温かいミルクココアが注がれて居ます
一口飲んで
「あったか~い、甘い~」
一同は、ホーッと安堵して…
小さな笑い声が、連鎖する…♪
女性は、干し草の上に横たわり、
その周りをにゃんこたちが、
取り合いっこして、くっつく
美しい寝顔ですやすや…♪
外は、嵐が吹き荒れて居ます
占い師がポツリ…
「彼の方も、恋しい人を想いながら、膝を抱えて、眠れぬ夜だね~」
シマフクロウも頷いて、
「難しいんだネエ、人間てのは…」
(=^ェ^=)

