1月31日・皆既月食を見よう! | 久万高原天体観測館の星と自然日記

久万高原天体観測館の星と自然日記

四国の公開天文台・星と自然が大好き!
TEL 0892-41-0110

皆既月食の簡単解説です。

学芸員 藤田康英

2018年1月31日に「皆既月食」が起こります。

皆既月食の時間は月の欠け始め20時48分、皆既食始まり21時51分、皆既食終わり23時8分、月食終了0時11分です。

観察しやすい時間帯ですね。

 

月食の仕組みは「太陽−地球−月」が一直線に並びます。地球の影に月が全て入ると皆既月食です。(月に立ってみると皆既日食です)

イメージ図です

 

2007年8月28日の皆既月食は全て欠けた状態で東の空から昇ってきました。

そのときの写真を見ましょう。

オレンジ色の月が昇ってきた(すべて欠けている状態)


徐々に月が地球の影から出てくる

*アマチュア向け情報:上の画像のように欠けぎわに「ターコイズフリンジ」が青く光っています。形状がこのようなタイミングでターコイズフリンジがきれいに写るようです。


満月近くまで戻った

 

写真のように皆既月食は全て欠けるとオレンジ色です。

青や緑の光は大気の水蒸気や小さなチリに邪魔されますが赤い光は邪魔されない性質があり月を照らします。

皆既食の月がオレンジ色の理由

 

ところで皆既月食の色は地球大気の健康診断です。

例えば火山の噴火によるチリで大気が汚れると赤い光さえ通らず暗い月食になります。

月が明るいオレンジ色なら大気がきれいな証拠です。

 

観察の方法は肉眼か小さな双眼鏡を使います。(望遠鏡をお持ちの方はお使いください)

撮影する場合はデジタルカメラを準備しましょう。(スマホの機種によっては撮れる場合もあります)

宇宙からのビッグプレゼントを楽しんでください。

次回皆既月食は7月28日、明け方の西の低空のため条件が悪いです。今回の月食を観察するのが良いでしょう。

 

*カメラ・レンズ・双眼鏡の例