昨日、体調が悪くて会社を早退した。

その時刻、午後2時。


玄関に入ると、文太が見えない。

いつも居間につながるドアのところにサークルの柵をしているので

その柵越しに顔が見えるのだが…。


どーしたもんだと思いながらも靴を脱いでいると

何やらゴソゴソガタガタと音がする。

ははーん、ヤツ爆睡してやがったな。


「文太ただいまー」と言うと、喜んでいるが

どうもイマイチいつもの喜び方ではない。

いつもの時間に帰った時は、おもちゃを咥えて

しっぽをちぎれんばかりに振って喜んでくれるのだが…


今日はおもちゃを一応咥えてはいるが。

しっぽも一応振ってはいるが。


「え?なに?もうそんな時間?」みたいなオーラがバンバン出てる。


夜のごはんの時間に動き出すと

「しっかりした腹時計だ」と思うが、まさかこんな日常でも

文太なりに時間がわかっているものなんだと、感心してしまった数分だった。