おふくろの携帯電話は スマホなんだけれど

おやじのそれは ガラ携ってやつなんだ。

 

 

 

 

 

 

おやじの場合 自分が電話をかける時以外は

相手から電話がかかってきても

 

 

自分の都合で 出たり出なかったり

とっても 自分勝手なんだなぁ。

 

 

 

 

 

 

そんなくらいだから 電話番号の登録も

おやじが出られなかった 電話やメールの確認も

 

 

当たり前のように ずっと おふくろがやっていた。

ところが ある時な おやじのガラ携帯が

 

 

ピカ~り ピカ~り と光っていたので

いつのもように おふくろが確認していたら おやじがな

 

 

「人の携帯 勝手に見るなよ!」

「何が入っているか わからないだろう?」

 

 

って 言ったんだなぁ。

”あれ? なんでそんなことを言うんだろう?”

 

 

おやじの言い方が 真実味を帯びていたんで

おふくろは 一瞬そう思ってな

 

 

言われた通り見ないほうがいいのか? と思ったのだけど

どう考えても おやじの携帯には

 

 

おふくろがわかる範囲の情報しか

入っていようはずがない って 思い直してなぁ

 

 

「何を とぼけたことを言っているんだい?」

と言いながら おふくろ 確認作業を続けたんだ。

 

 

 

 

 

そうしたら 案の定

電話は 全部知っている人からの電話が入っていてな

 

 

メールは すべて おふくろからのメールだけ。

しかも 2つ3つ開いてなかったんだなぁ。

 

 

 

 

 

 

”まったく なんだってお父さんは あんな事を言ったんだろう?”

おふくろは なんだか おやじの演技がおかしくなってなぁ

 

 

朝から晩まで おふくろの知っている範囲の中で

生活している おやじに対して

 

 

けなげだなぁ・・

なんてな 思ってしまったんだ。

 

 

そうして おやじも たまには 

「私の知らない 自分だけの世界を持っている男」

 

 

というものに なってみたかったのかもなぁ・・・

おふくろは そう思ったんだなぁ。

 

 

 

 

 

 

自然に囲まれて 自然を土台に生きている二人だから

そして 人生後半と言える年齢の夫婦だから

 

 

こんな事を言っていられるけれど

”冗談じゃないんだよ” と思う人たちもいるんだろうなぁ。

 

 

そうなると こんな話題は気分を落ち込ませるだけなのかなぁ?

だとしたら すまない。

 

 

でもな こんな夫婦もいるんだってことを

物語でも読んでいるつもりで 聞いてくれ。

 

 

人ごとでも なんか ほんわかしてもらいたいんだ。

なぁ。

 

 

最後に 幼い魂や弱い動物たちが

痛めつけられない世の中になりますように・・・

 

 

弱いものを傷つけることで 自分を保たなければならない

人間たちの心が 癒される世の中になりますように・・・

 

 

心から 祈る。