「あれ? チコは右足がちょっと変だな」
おやじに言われて おふくろが見てみると
オレが 右の前足を あまりつかないで歩いていたんだな。
人間が 豆でもできた足の裏をかばって歩くようになぁ。
「ほんとだ 何かふんじゃったのかね」
「うん そうかもしれないな」
それから間もなく オレは外に出て
おふくろは ゴミ出しに出かけた。
ひと足先に 外でフラフラしていたオレは
ゴミ出しから帰って来たおふくろを見て うれしくなってなぁ
木の陰から出てきて おふくろを出迎えた。
「な~に チコちゃん こんなところで遊んでいたの?」
そのあと そばにあった木で爪とぎをしたんだけれど
「あれ? チコちゃん だめだよ それはサンショウの木だよ!」
「トゲがいっぱいあるんだよ 足に刺さっちゃうよー・・」
オレ 一度始めたからには もう止まらない。
「やめなよ 足を痛くしちゃうよ!」
「ほーらー よしなよ!」
そう言われれば 足に何か刺さったかもしれないなぁ。
この写真じゃぁ ちょっとわかりずらいけど
サンショウの木には 鋭いとげがあってなぁ
おふくろ サンショウつみの時
けっこう ひっかいたり 突き刺したりしている。
だから オレを見て 人ごとではなかったんだろうなぁ。
これで おふくろは オレが足をかばって歩いている訳が
わかった っていう訳なんだ。
昼に帰って来たおやじに さっそく報告していた。
「なんで サンショウの木なんかで 爪とぎしてたんだ?」
「いやぁ わかんない・・」
そりゃそうだ わかるわけないよ。
オレにだって わからないんだもの。
おふくろは オレの爪とぎを止めようと必死だったなぁ。
ヒェーッ! っていう感じで叫んでいたものなぁ。
最後に 幼い魂や弱い動物たちが
痛めつけられない世の中になりますように・・・
心から 祈る。








