愛知県原産の正月の縁起植物で、センリョウ科 Chloranthaceae、 センリョウ属 ( サルカンドラ属 ) Sarcandra に属する、センリョウ ( 千両 ) の花です。
別名に、クササンゴ ( 草珊瑚 ) があります。
千両はセンリョウ ( 仙蓼 ) のことで、
古典園芸植物界では、一両、十両、百両、万両、億両とともに、
縁起植物として扱われています。
赤い実の付いた切枝は、正月飾りとして、人気があります。
センリョウは
本州 ( 千葉県、静岡県以西 )、四国、九州 ( 与那国島以東) に分布しています。
神奈川県は、絶滅危惧種から栽培逸出種に変更、広島県は、僅かに分布しています。
薄暗い林床に自生しています。
国外は、
中国 ( 浙江省-安徽省-湖北省-四川省-雲南省ライン以南東 )、台湾、朝鮮半島、フィリピン、ベトナム、タイ、ラオス、カンボジア、マレーシア、スリランカ、インドに、分布しています。
学名は、
Sarcandra glabra です。
シノニムは、
Ardisia glabra
Bladhia glabra
Chloranthus denticulatus
Chloranthus esquirolii
Chloranthus glaber
Chloranthus glaber var. flavus
Chloranthus monander
Chloranthus monostachys
Chloranthus pernyanus
Sarcandra glabra f. flava が、あります。
中国名は草珊瑚で、
肺炎、リウマチ性関節炎、各種悪性腫瘍、赤痢などの生薬として用いられているようです。
台湾名も、草珊瑚 ( 紅果金粟蘭、接骨木 ) です。
2019年2月1日に頂いた株です。
まずまずの開花です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・kulifの家にて
拡大しました。
花序の拡大です。
上から見ました。
花の拡大です。
花弁・萼片は無く、
雌蕊は薄緑色で、丸い子房の先端にある、もこもこした平面に見える柱頭のみです。
雄蕊は白く、子房の横から1本出ていて、葯が弾けて黄色の花粉が見えます。
子房の左横下に尖った先端が黒くなった苞があります。
これらの様子から、原始的な植物を表しているとされています。
別の花の様子です。
弾けた葯から出た花粉が、周りに散らばっています。
葉の拡大です。