渥美半島の海岸の崖斜面で頂いた、ヒガンバナ科 Amaryllidaceae、ネギ属 Allium に属するハーブ、ノビル ( 野蒜 ) の花が咲いています。
チョウセンノビルの別名があります。
ノビルは、
北海道、本州、四国、九州 ( 宮古島が南限 ) に、分布しています。
農耕地の周辺のみに自生しているためか、
史前帰化植物かも ? とされています。
宮古島が南限で、西表島に分布しないのも、不自然です。
国外は、中国 ( 新疆省、青海省を除く )、朝鮮半島、モンゴル、台湾、ロシアの沿海地方に分布しています。
中国では、丘陵地、平野、谷地、牧草地、耕作地に、自生しています。
学名は、
Allium macrostemon です。
シノニムは、
Allium chanetii
Allium grayi
Allium grayi var. chanetii
Allium iatasen
Allium macrostemon var. uratens
Allium nereidum
Allium nipponicum
Allium ousensanense
Allium pallasii var. uratense
Allium uratense
が、あります。
以上、
学名は、WFO Plant List に、従いました。
掘り出した鱗茎が、食用、生薬になりますが、よく似た、有毒植物のタマスダレ、スイセンを間違えて食し、食中毒になった事例がありますので、注意が必要です。
中国名は薤白で、
野菜としての利用、免疫力の強化、心筋損傷、抗血栓症などの生薬にもなっています。
台湾名は、山蒜です。
日本で食されている、ラッキョウ Allium chinense ( 日本生薬名:薤白 ) と、同名ですが、別種です。
ラッキョウの中国名は、藠头です。
2016年2月16日、上に畑がある、海岸の崖斜面で頂いた株です。
かろうじての開花です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・kulifの家にて
花序の拡大です。
ムカゴが1個付いています。
ムカゴで増殖するので、種子はできないとの説があります。
横側です。
花の拡大です。
横側です。