千葉県の更新世の斧足類、二枚貝のイタヤガイ科 Pectinidae、
ミズホペクテン属 Mizuhopecten に属する、
トウキョウホタテの幼貝の化石ですが、全ての放射肋に細肋がある、
個体変異です。
川を渡った有名な露頭で、上の貝層で採集しました。
ここでの成貝は普通種ですが、幼貝は、この1個のみの採集です。
化石種です。
シノニムは、
Mizuhopecten tokyoensis tokyoensis
Patinopecten tokyoensis
Patinopecten (Mizuhopecten) tokyoensis
Pecten tokyoensis
が、あります。
尚、海外資料は、
Mizuhopecten 属へ移さず、
Patinopecten 属のままにしています。
トウキョウホタテは、
成長すると、前端と後端の放射肋に細肋が現れ、
中には、縁辺部に現れる個体も得られていますが、
成長しても、本種のような個体は、見つけられませんでした。
kulifは、
昔は、全放射肋に細肋が有り、全肋間には細肋が無い、
見知らぬ別種だと思っていましたが、
トウキョウホタテの幼貝の個体変異に同定しています。
学名 Mizuhopecten tokyoensis
時代 第四紀 更新世 中期 下総層群 藪層 ( 瀬又層 )
産地 千葉県 市原市 瀬又の堰
採集日 1991年1月26日
採集者 筆者 kulif
右殻です。
細肋は、市宿産ほど、綺麗に出ていません。
内面側です。
殻頂側です。
前耳側です。
腹縁側です。