沖縄県の更新世の哺乳類、鯨偶蹄目 Cetartiodactyla で、
ウシ亜目 Ruminantia シカ科 Cervidae オジロジカ亜科 Odocoileinae 、
ノロジカ属 Capreolus に属する、ミヤコノロジカの足の骨で、
距骨の化石です。
宮古島から西へ船で渡った伊良部島で採集しました。
( 今は、橋で繋がっています。 )
すぐ横には、沖縄の航空機パイロット養成所のある、
有名な下地島が橋で繋がっています。
蝶の採集をしてから、サトウキビ畑のなかにあるドリーネへ降りました。
神聖な御嶽があるところのため、
礼拝し、良い物が採れますようにと、お願いし、
ガイドブックに書いてあった浅い?小さな洞窟に、
2m位入って採集しました。
運良く、シカの代表化石が付いた石等がたくさん採れ、
感謝してきました。
尚、ミヤコノロジカは体長1.7m の大形シカで、
第4陸繋時に大陸から渡ってきて、
更新世後期の2~3万年前に絶滅しました。
現生のノロジカ は、体長1~1.3mと小形で、
ヨーロッパから朝鮮半島にかけて生息しています。
距骨は、この1個のみの採集です。
学名 Capreolus miyakoensis
時代 第四紀 更新世 後期 洞窟堆積物 ノロジカ化石床
採集地 沖縄県 宮古市 伊良部島
採集日 1998年11月14日
採集者 筆者 kulif
距骨です。
人間でいうと、踵 ( かかと ) の中にある骨です。
内側面です。
上~左上が近位端で脛骨側、右が踵骨 ( しょうこつ ) 側、
下が遠位端で、第1~第4足根骨→中足骨側です。
外側面です。
前面側 ( 頭部側 ) です。
正面の上部に脛骨が関節し、下部に第4足根骨が関節します。
後面側 ( 尻尾側 ) です。
正面の上部は、踵骨と関節し、下部は、第4足根骨と関節します。
近位端です。
正面と左一部面に脛骨が関節し、右面に踵骨が関節します。
上が外側面、下が内側面、左が前面側、右が後面側です。
遠位端です。
正面に第4足根骨が関節し、第1~3足根骨を介して、中足骨と関節します。