富山県の中新世の板鰓亜綱 Elasmobranchii で、
軟骨でできた、脊椎骨 ( vertebra ) の椎体 ( centrum ) と
思われる化石です。
まず、ここで多産する、メジロザメ属の椎体だと思いますが、
このサイズは、ぎりぎりで、エイの可能性もあり、
サメの椎体とは決められませんでした。
産地は、
おわら風の盆で名高い富山県八尾町ですが、
この産地は、神通川流域のカドミウムによる
イタイイタイ病対策で、
水田の土入れ替え用に土を採った、土砂採り場跡です。
友人と二人で、イスルス探しで、
薄暗くなった夕方に訪れましたが、
まばらに草が生えた広場に、
サメの歯が落ちているのを見つけました。
そして、あくる日、メジロザメの歯の多産を知りました。
水溜まりにての水篩採集で、
サメの歯の採集時、椎骨も僅かに採集できます。
学名 Elasmobranchii gen. et sp. indet.
時代 中期中新世 音川層
産地 富山県 富山市 八尾町
採集日 2000年10月7日
採集者 筆者 kulif
前面観です。
前面側 ( 頭部側 ) です。
摩耗していますが、輪紋は、微かに確認できます。
上が背面です。
後面観です。
後面側 ( 尾鰭側 ) です。
上が背面で、下の腹面側は、角張っています。
血管弓溝の条孔がある、腹面側です。( 弓溝の間隔は、こちらが広い )
上が前面です。
神経弓溝の条孔がある、背面側です。
上が前面です。
左横側です。
上が前面です。