岐阜県の中新世の板鰓類で、
a1の産地に分布する、瑞浪層群のサメの歯とエイの歯・尾棘の採集品を纏めました。
採集は、2000年の22日間でしたが、坊主は1日でした。
( 尚、a1の産地は、この1年のみで終了しました。 )
① 採集リスト
② 採集品の統計処理
③ a1産地採集品のベスト 8
をupしました。
産地はa1のみです。
①21日間の採集リスト
総本数 133本
( 参考、2000年に採集した、g1とg1c産を合計すると、272本になります。 )
②各種データの統計処理です。
1日当たりの採集本数・・・・133/21=6.3本
メジロザメ sp.1で、上顎歯と下顎歯の比率
上顎歯76% 下顎歯24%
理論的には、50 : 50 ですが
表面採集でないのに、この差の理由が分かりませんが、
下顎歯は小さく、この地層には、掃き寄せられなかったかも。
メジロザメ sp.1と以外のサメの歯の比率
メジロザメ sp.1は59.5%、以外は40.5%
サメの歯を10本採集したら、4本が少ない種類の歯に
なります。
( この産地は、g1より、珍しい歯が多い産地と言えます。 )
ウシバナトビエイ類の歯の比率
ウシバナトビエイ類 32.8% サメ類 67.2%
ウシバナトビエイ類の中央歯と第1側歯と第2側歯の比率
中央歯43.3% 第1側歯46.7% 第2側歯10%
理論的には、20 : 40 : 40 です。
第2側歯以降は、小さくなるため、
この地層には、掃き寄せられなかったかも。
③a1産地の採集品のベスト 8
2番のメジロザメ類 ( カルカリヌス エジャートニ ) Carcharhinus egertoni です。
上顎歯で、舌側です。 ( メジロザメ科、メジロザメ属 )
歯冠幅が太いので、未知の別種かも・・・・・
6番のツノザメ類 ( スクアルス ) Squalus sp. です。
舌側です。 ( ツノザメ科 、ツノザメ属の未定種)
8番のカスザメ類 ( スクアチナ ) Squatina sp.2 です。
舌側です。 ( カスザメ科、カスザメ属の未定種 )
少ない種類です。
10番のイタチザメ類 ( ガレオケルド アドゥンクス ) Galeocerdo aduncus の
母岩付きです。
舌側です。 ( メジロザメ科、イタチザメ属 )
12番のメジロザメ類 ( カルカリヌス ) Carcharhinus sp.3です。
下顎歯で、舌側です。 ( メジロザメ科、メジロザメ属 の未定種 )
sp.3としていますが、
Carcharhinus egertoni ( カルカリヌス エジャートニ ) の
中央歯かもしれません。
特徴 ①小さい ②歯根が短く太い ③遠心側・近心側の歯根の長さが不揃い
④咬頭が舌側へ反り曲がる
15番のカマヒレザメ類 ( ヘミプリスティス セーラ、ヘミプリスチス セラ )
Hemipristis serra の母岩付きです。
上顎歯で、舌側です。 ( ヒレトガリザメ科 カマヒレザメ属 )
珍しい種類で、完品です。( a1産の完品は3本あります。 )
18番のアオザメ類 ( イスルス デソリ ) Isurus desori です。
上顎歯と思われ、端歯に近い歯です。
舌側です。 少ない種類で ( ネズミザメ科 、アオザメ属 )
28番のマダラトビエイ類 (アエトバツス アルクアトゥス) Aetobatus arcuatus です。
喉側 ( 舌側 )で、上が歯冠咬合面です。 ( トビエイ科、マダラトビエイ属 )
アルクアアトゥスとしていますが、への字に曲がっていないので、
マダラトビエイ A. narinari に近い、別種の可能性が高いと思います。
Aetobatus (?) arcuatus とすべきかも・・・・・
大珍品です。歯根が少々かけていますが、折れていません。
このような歯を所持している博物館を知りません。博物館寄贈予定品です。








