福岡県の漸新世のトリ ( 鳥 ) の仲間、水禽類 ( すいきんるい ) Aequornithes
カツオドリ目 Suliformes プロトプテルム科 Plotopteridae に属する、
ペンギンモドキの色々な部位の骨化石です。
ペンギンモドキは、
絶滅種ですが、結構たくさんの化石が、各地で採集されている、
日本産で一番有名な化石鳥と思います。
所属は、下記の水禽類のなかで、変遷しました。
ベンギンの仲間→ペリカンの仲間→ペンギンの仲間に戻る
→2020年にカツオドリの仲間のウ ( 鵜 ) の仲間になりました。
つまり、ペンギン目→ペリカン目→ペンギン目→カツオドリ目 で、
目の段階で、変遷しました。
しかし、当初の名前のままで、ペンギンモドキと呼ばれています。
採集した頃の学名は、下記を使用していましたが、
Plotopterum (?) sp.
調査が進んで、
この産地のペンギンモドキは、下記の4種に分類されています。
① コペプテリクス ヘキセリス ・・・・・・Copepteryx hexeris
② コペプテリクス タイタン ・・・・・・・・Copepteryx titan
③ ステノルニス カンモンエンシス・・・Stenornis kanmonensis
④ エンペイロダステス オカザキイ・・・Empeirodytes okazakii
下記 ①~⑨の骨化石が、
同一種か別種か、調べていないので、分かりませんが、
1m程度の大きさと思われ、大きさから推定すると、
上記①の Copepteryx hexeris かも知れません。
サメの歯で有名な、藍島の潮の引いた、海岸段丘で採集しました。
学名 Plotopteridae gen. et sp. indet.
①、②、③・・・・脊椎骨
④・・・・・・・・・・大腿骨
⑤、⑥・・・・・・・?
⑦・・・・・・・・・・くちばし ?
⑧・・・・・・・・・・趾骨の末節骨 ( 爪 )
⑨・・・・・・・・・・趾骨
時代 前期漸新世 後期 芦屋層群 山鹿層
産地 北九州市 小倉北区 藍島
採集日 1991年8月14日・・・・・①、⑤、⑥
1996年4月29日・・・・・②
1996年4月30日・・・・・③、⑧、⑨
1999年8月3日・・・・・・⑦
1999年8月4日・・・・・・④
採集者 筆者 kulif
運良く、部位として、これだけ採集することができました。
昔、博物館の方が、名古屋へ来られた時、写真などを見て頂いたことがあります。
①の脊椎の拡大です。
頭の方から見ました。
反対側で、骨盤の方から見ました。
横です、
背側から見ました。
腹側から見ました。
④の大腿骨の拡大です。
左が骨盤の寛骨臼との関節面です。
右は折れています。
横から見ました。
反対側から見ました。
寛骨臼との関節面です。
反対側です。
折れた断面で、押し潰されています。
⑦のくちばしと思われる化石です。
途中で折れていて、右側に先端部が残っています。
上側から見ました。
くちばしの薄い所 (写真では下方向に広がる) が、44mm位置から徐々に減って、
59mm位置より左で無くなっています。
舌側から内側を見ました。
くちばしの先端側から見ました。
⑧の横から見た爪です。
上から見ました。
趾骨との関節面です。
⑨の趾骨です。(位置は調べきりませんでした。)
両骨端は少し欠けています。
反対側です。
横側です。
右が足先 ( 爪 ) に近い方です。
関節面です。
反対側です。