静岡県の更新世の腹足類、巻貝のタマガイ科 Naticidae で、
ツメタガイ属 ( グロッソウラックス属 ) Glossaulax に属する、ハゲノシタツメタの化石です。
大学のクジラ発掘が終了した宅地造成地で見つけたものです。
普通種ですが、ここでは少ない種類のようです。
当時、ここはサメの歯は少ないが、
ホホジロとパラトダスが採れているとのことで、採集に行きました。
シノニムは、
Polinices (Glossaulax) hagenoshitensis
が、あります。
尚、
hagenoshitensis は、面白い種小名ですが、
産地である、
宮崎県児湯郡上江村兀の下、( 現在の宮崎県児湯郡高鍋町持田兀の下 ) の
兀の下 ( はげのした ) から採られています。
学名 Glossaulax hagenoshitensis
時代 前期更新世 前期 掛川層群 大日層 (大日砂層)
産地 静岡県 掛川市
採集日 2002年 1月
採集者 筆者 kulif
殻口側です。
背面側です。
殻頂側です。
縫合の外側に、螺旋が3本~4本見えますが、この部分は凹んだ溝になっています。
ハゲノシタツメタの特徴の一つです。
殻底側です。
カルス ( callus 臍索 、臍盤・滑層盤・胼胝の使用もあり ) と平行に撮りました。
カルスは大きく、丸い膨らみが、臍穴に沿っています。
カルスの横溝は消えかかって、痕跡状態 ( 色変わり程度 ) になった個体です。




