紀元前の中国、春秋時代の秦国で、鋳造が開始された通貨、「半両」です。
半両は、古文銭の一種で、大きく分けて3つに分けられます。
①秦国の戦国半両 ( 先秦半両 )
・・・・・恵文王二年(BC336)以前に鋳造、 ( 日本の弥生中期前半 )
②秦帝国の半両・・・・ 始皇帝により中国統一された後の秦半両
③前漢の半両・・・・・・文帝の官鋳以降の漢半両 ( 漢四銖半両 )で、
武帝の三銖発行 ( BC112 ) で、公的に終了。
その後は、鉄半両 ( 後漢末の説 )、鋳写し半両や綖環・剪辺四銖半両など、
三国時代以降も使用されています。
九州の遺跡では、三国時代に渡来した四銖半両が出土しています。
これらを暇を見ながら、upしていきたいと、思います。
・・・・・・・・・・・・・いつまで掛かるか分かりませんが・・・・・・・・・
半両の材質は、青銅が主で、僅かに、白銅、鉄、鉛があります。
( 鉛などは、埋葬銭と思いますが・・・・ )
形状は、円形で、中央に方孔 ( 正方形の穴 ) があります。
方孔を開けた貨幣は、半両が世界初で、
日本の和同開珎・寛永通宝、朝鮮、安南 ( ベトナム ) も採用しました。
文字は、金文で、右から読みます。
尚、簡易ホームページの役割も持たせようと思います。
お断り無しで、後日の変更、新しい入手品の追加も、していきたいと思います。
青字は、
好古庵さん執筆の半両銭の解説拓本集「半両銭逍遥」の原品で、
その番号です。
第7回目
戦国半両で、外周に膨らんだ輪を作った、
有輪形態の半両 ( 広義では、有輪半両と呼んでいます。) です。
後の前漢の文帝期に作られた盛り上がりがあり、軽量化されていない準輪半両や、
その後の武帝期に作られた、はっきりした輪を設け、薄肉・軽量化しても破損しないように
強度を確保した有輪半両に較べ、はっきりしない膨らみがあるものです。
細い輪があり、半の第5画が曲がった曲尾半、両の横幅が広い広両で、
厚肉の有輪半両です。
重さ13.4g 外径31.3×32.6mm です。 半両銭逍遥の原品105
面 背
太い輪があり、小字で文字が郭に寄った寄郭で、厚肉の有輪半両で、厚い鋳バリ付です。
重さ9.9g 外径26.4mm です。 半両銭逍遥の原品363
面 背
普通輪があり、白銅製、大字で、旧六銖半両とも呼ばれた、有輪半両です。
重さ6.4g 外径27.2mm です。 半両銭逍遥の原品529
面 背
細い輪があり、背2星の、旧六銖半両とも呼ばれた、有輪半両です。
重さ4.2g 外径27.3×26.8mm
面 背( 穿右と穿下に星 )
細い輪があり、小型の有輪半両です。
重さ2.3g 外径21.25mm です。 半両銭逍遥の原品388
面 背
細い輪があり、小型中肉、長字の有輪半両です。
重さ2.8g 外径19.36mm です。 半両銭逍遥の原品379
面 背