令和2年最初の子年として、

   元旦に続いて、本日もネズミの仲間です。

   最も古いネズミの一つとされている、イスキロミス属の絶滅種に再登場してもらいます。

 

 

漸新世の哺乳類で、ネズミ目 ( 齧歯目 ) Rodentia、イスキロミス科 Ischyromydae に属する、
   イスキロミス属 Ischyromys の仲間の頭骨の化石です。
 
   イスキロミスは、ギリシャ語で翻訳すると、
   ischyro→力強い、mys→鼠となり、力強いネズミ と、なります。
 
 ネズミ目で、最も近い現生種は、
  アメリカとカナダに分布する、ヤマビーバになります。
 
       尚、ヤマビーバと言っても、いわゆるビーバーとは、系統・生活が全く異なります。
        泳ぎがうまいという共通点のみで、名付けられたようです。
 
  イスキロミス属は、北米から化石が発見されており、5種類が知られています。
    尻尾を入れて60㎝位の体長で、樹上性だろうと推定されています。
  姿は、マウスを大きくしたようで、当然、ネズミ目特徴の門歯を持っています。
  
  今後、クリーニングし、5種類の内のどれか、同定したいと思っています。
 
 
学名     Ischyromys  sp.
時代     漸新世
産地     カスター カウンティ Custer County  サウスダコタ州 アメリカ
 
 
 
 
頭骨の拡大です。
 
 
頭頂部です。
 
 
正面の口先です。
   外れた、左下顎が見えます。
 
 
左下顎の拡大です。
    門歯と臼歯3本があります。
 
 
四肢骨、肋骨なども入っています。
 
 
ラベルです。