Frankfurt の聖バーソロミュー大聖堂のマリア像。

2016年初秋。1人でずーっとここで対話してた。

あのときは何故だかわかってなかったな。


 

2016年4月

初めて出会う。

 

 

最初はよく覚えてないけど、

13歳も年下と判明し、

若〜!というのと、

私も年取ったんだな!って

思った記憶だけはある。

それ以外、特に感慨なし。

 

 

その後、

恊働の機会が増えていき、

一緒にいる時間は楽しく、

仕事を前に進める力がある彼に

仲間としての

信頼を増していった。

 

 

ここ数年で

はっきり自覚したのだけど、

私には恋愛センサーが

搭載されていない。

 

人様の、恋愛事情にも

めっちゃ疎いだけじゃなく、

自分に好意を寄せている人にも

気がつかないし、

気がついても、

それが恋愛対象なのか、

人としての

単純な好意なのか、

全く区別がつかない。

 

 

それと一緒で、

自分の中で、

好感度の高い人が

 

恋愛対象として好きなのか、

人として

魅力を感じているだけなのか、

区別がほとんど出来ない。

これからも出来る気がしない。

 

 

というか、

世の人たちは

出来てるのかな?

 

それすら今まであんまり

興味なく

過ごしてきたような気がする。

 

 

 

という状態の私が、

彼の好意に気づくはずもなく、

ましてや自分が彼を

異性として意識しているなんて

思いもせず、

立場上、

一緒にいる時間だけが

どんどん増えていった。

 

そんな状態で

約1年が過ぎる頃、

2人で出かける用事ができた。

 

なぜか

当日の朝は

かなり緊張していた。

ただ一緒に電車に乗って

都内で用事をこなして

帰ってくるだけだったのに。

 

 

とにかくその

帰り道。

 

好きって言われた。

晴天の霹靂。

 

 

人から好きって

面と向かって言われた事は

私の人生でほとんどなかった。

 

 

話の流れで言われたり、

関係がずっと深まってきて、

お互いに気持ちを確かめる為に

言われる事はあっても。

 

関係がまだ始まっていない時に

好きってまっすぐ言われたのは

ほぼ初めてで、

正直どうしていいか

全くわからなかった。

 

ほんとにつくづく、

年月は重ねて来たけど、

経験は全く積み重ねてきてないな。

(体験しないという体験だけをひたすら積み重ねたんだね)

 

その日は

へー、そうなんだ、ありがとう。

といってそのまま別れた。

 

いや内心どきどきしてた訳だけど、

それって自分でも

どうあつかっていいか、

そわそわするだけで

全然かわからなかった。

 

で、次に会った時に

私はちょー間抜けな質問をする。

 

「あの、私の事好きって言ったのは、

人として好きってことで、

恋愛対象とかじゃないですよね?」って。

 

文字にすると、

ほんとにマヌケ過ぎ。

いい年してこんな質問できる私は

ある意味凄いよね。

そういう馬鹿な自分をもう認めるしかない。

 

 

まぁ、いいや、先に進もう。

 

 

とにかく、

そんな風に、

急に異性として意識する状況となり、

自分ではどうしていいか、

ほんとにわかんなかった。

 

いや、多分正直に言うと、

どこかではわかってたけど、

あまりに現実的な障害が

大きすぎて

みれなかったというか。

 

だって、

お互い既婚で、

それぞれ子どもがいて、

さらに言えば、

彼の子どもの年齢は

私が夫に浮気された時の

私の子どもの年齢とほぼ一緒。

これって、どんな宇宙の采配だよ!!

って

ほんとにチャネリングで

聞いてもらったぐらい

巡り合わせが不思議すぎた。

 


そしてお互い

共通の友人知人もたくさんいて、

そんな狭い地域で

暮らしが営まれていて。

 

 

だから

いつもは何でも人に聞いて

その意見を参考にするのが

好きな私だけど、

 

この時は自分で決めるしかなくて、

それでも誰かに助けてほしくて

多分産まれてから一番

真剣に祈ってみた。

 

 

その頃ご縁のあった

教会行事への出席の前に、

その敷地の外の

さわやかな春の陽気の山の中で

聖なる存在に祈った。

 

私として

最善の選択が出来るように

導いてください、って。

 

そうしたら、

優しく風が吹き渡って

祝福と喜びが私の中にひろがって

言葉にならないメッセージが

肚に落ちた。

 

この時

祈りに応えてきてくれたのは

二人のマリア様だったと

今の私は信じてる。

 

 

受け取ってからの行動は

早かった。

だって、頭で考えたら

もう止まっちゃうからね。

 

 

好きって言われてから多分

10日とか2週間ぐらい?

で自分の未知なる領域に

足を踏み入れる事を

こんなに軽やかに選択する自分に

正直驚きながら。

 

 

 

そうして

二人の時間が始まった。

 

 

 

北鎌倉明月院の用水に架かる橋。緑に癒される日々