息子の心理士先生に会えた

 

 

開示したカルテで一番みたかったのは、息子がICUに移ってからの事…

病棟にいた時は看護師さんや先生たちから息子の様子を聞く事が出来たが、ICUに行ってからは面会も差し入れもできず、今、息子の状態がどんな感じなのか全くわからなかった...

 

でもカルテには処置、投薬等の医学的な記載がほとんどで息子の様子がほとんどわからなかった。

 

心理士の先生が息子がIUCに行ってからも毎日、息子に会いに行ってくれていた事は聞いていたので知っていました。

 

心理士先生会って、その時の息子の様子を知りたい!!という気持ちが日増しに強くなってきました...

 

先日、自分の定期診察に行った時に、私の担当医師にそのこと相談しました。

 

先生は私の為に今までにこんなケースはなかったと思うけど、精神科に電話をしてくださり、色んなスタッフに事情をいって、息子の担当だった心理士先生に繋いでくれました。

 

たまたま、この時間帯は予定がなかったので、その日の内に面談してもらえる事になった!!

 

大きな病院なので当日に会う事は難しいだろうな…と思っていたのに、これから直ぐに会ってくれる事になりました。

 

1年以上も前の事なので、息子の事を覚えていてくれるか少し不安だったけど、会ってすぐに彼女から「会いに来てくれてありがとうございます。私もお母さんにお会いしたかったんです。」と言ってくださりました。

 

その言葉を聞いただけで、息子がどれだけ丁寧に診ていただいていたのかがわかり、涙か溢れ出しました。

 

奥の面談室に案内されて、静かで落ち着いた部屋で彼女と息子の話をすることが出来ました。

 

ICUには毎日行ってくれていたようで、毎日、息子に話をしていてくれたそうです。

 

息子がICUに行く事になってから、息子のコーチや友人に応援のビデオメッセージをお願いしていました。

そのメッセージ動画をパパが編集してくれたので、そのビデオを息子の耳元で聞かせれくれていたそうです。

 

彼は痛みが酷かったのでお薬で鎮静をかけてもらっていました。

呼吸は人工呼吸器につながれて、意識はない状態でした…

 

でも心理士の先生は「絶対にK君に聞こえていたと思いますよ」と言ってくださりました。

 

お薬で深く眠った状態でしたが、一日一回は薬を減らして覚醒確認をしていたそうです。

医師からは意識は戻ってこなかったと聞いていましたが、カルテには、薬を減らすと苦悶の表情で痛がっていたので、再度、薬を増やして鎮静をかけていたと記録されていた。

 

担当の先生たちは家族に気遣ってそのことを言わなかっただろうと思っていました。

 

心理士さんからは覚醒した時に声をかけて「聞こえる?」って聞いたら手を握り返してくれたそうです。

心理士さんは「病棟でGVHDの合併症で苦しんでいた時よりもICUにいた時の方がK君にとっては痛みのコントロールもできて不安は少なかったと思います。」と言ってくれました。

 

一番心配だったICUでの様子を直接聞けて、少し安心できました。

 

病棟にいた時の様子も色々話してくれました。

病気を公表してからはたくさんのお友達から連絡が来ていたようでそれも安心しました。

 

家族の話も色々していたようで、心理士さんから「お母さんの事をとても信頼していましたよ。いつも背中を押してくれてる」と言われました。

 

高機能自閉症があり、他者との関わりが苦手だった息子ですが心理士のTさんとはたくさん話せていたようです。

Tさんに会って、そのことを知れて救われました。

 

担当だった看護師のHさんも息子が亡くなってすごく落ち込んでいたと聞きました。

 

孤独だと思っていた闘病生活、色んな人達に支えられていたんだ。

ずっと、側にいてあげれなかった事を悔やんでいたけど少しだけ安心できました。

 

心理士の先生の数はとても少ないと思います。

幸い息子には頼れる人達がいました。

 

多くの闘病中の人達にもそんな風に寄り添ってくれる人がいますように...