トマスキー:僕も面白い物見つけました。魔法陣グルグルに出てくるシュナーベルのおじいさんでポレポレじいさんっているけど、ポレポレって言葉はアフリカにもありました。


アルカナイ:どういう言葉?


トマスキー:タンザニアの言葉で「ゆっくり」とか「のんびり」って意味です。


西ひつじ:グルグルらしいね。


トマスキー:他にもタンザニアの言葉で「ウジャンジャ」って言葉があるんですが、


アルカナイ:ウジャンジャ?


トマスキー:アフリカの路上商人の言葉で「ズル賢い」って意味です。ただし許される程度の軽いズルなんです。例えば村人が旅人をもてなして心と心の触れ合いを演出しますが、村人は実は旅人からお金を取ることしか考えてないんです。


西ひつじ:それが、許される程度の軽いズル?


アルカナイ:アフリカにそんな文化があるんだね。


トマスキー:それがニケの商売の仕方に似てます。


未来少年:ニケもちょっとズル賢いからね。


西ひつじ:原宿に黒人の客引きとかいるけど、それもウジャンジャ?


トマスキー:ウジャンジャかどうかは分かりませんが、黒人の客引きはアメリカ人じゃなくアフリカ人の可能性が高いらしいです。


西ひつじ:そうなんだ。


トマスキー:エルエル砂漠編で描かれたエルエル族は、現実のアフリカにいるベルベル族と似てます。エルエル砂漠はアフリカのマリとかブルキナファソみたいな砂漠の国とよく似てます。


未来少年:衛藤ヒロユキさんがアフリカを見て似たようにマンガに描いたのかもね。


アルカナイ:エルエル村にはクルジェって女の子がいるけどレゲエのLLクールJから来てるんだよね。


トマスキー:あと、コパ大陸編では、ニケさんたちが森で食べ物を探すシーンがあって盗賊に捕まってしまいますが、そこがアフリカのコンゴっていう国に似てます。コンゴでもジャングルが広がってて食べ物が豊富に採れるんです。

 コンゴでは地面からバナナや芋が雑草みたいに次から次に生えてきて、それを採って食べたり市場で売ったりするだけで生きていけるはずだったんですが、


アルカナイ:そりゃあ楽な商売だな。


トマスキー:でもその生き方が出来ないんですよ。


未来少年:どうして?


トマスキー:コンゴのジャングルにも盗賊団ガバみたいな盗賊がいて捕まってしまうからです。


西ひつじ:グルグルのマンガでは盗賊が意外にいい人で仲良くなったけど、現実ではただ酷い目に会うだけなのよね。


未来少年:コンゴでバナナや芋を採る生き方が出来ない理由は、そういう生き方がダメだという考え方があるからだと思う。

 アメリカ黒人の間では音楽、俳優はカッコいいとされるけど、マンガ家はカッコ悪いとされる。だからアメリカ黒人のマンガ家って少ないらしいよ。

 それと同じような風潮はアフリカにもあるらしいから。


トマスキー:バナナや芋を採るだけの生き方はカッコ悪いとされるんですか?


アルカナイ:そんなショボい生き方してんじゃねぇ!ってことじゃない?


未来少年:日本人からすると、ショボくてもいいからみんなが生き延びられるようにして欲しいって思うよね。


トマスキー:コンゴでは盗賊は金銀財宝の宝探しをするらしいです。そして鉱脈を見つけたら、捕まえた人に掘らせるんです。給料はちゃんと払うらしいですが。


アルカナイ:なるほど盗賊団ガバに似てるね。盗賊団ガバも宝探ししてたもんね。


一旦終わり